MDM・PC管理サービス「OPTiM Biz」を2025年5月25日にver.10.1へとアップデートしました。本アップデートは、Android、iOS/iPadOS、Windowsそれぞれのプラットフォームにおいて、管理性や利便性を高める機能追加・改善が行われております。以下に、主な変更点をご紹介いたします。
この記事の目次
Android
Android向け「アプリケーション配信」の「アプリ構成」設定に適用できる変数の追加
「アプリケーション配信機能」を利用して端末に配信するアプリケーションに対して、端末のシリアル番号などを動的に割り当てる変数(プレースホルダ)を新たに追加しました。これにより、端末ごとの個別設定を行うことなく、より柔軟かつ効率的なアプリ配信が可能となります。
すでに対応していたユーザーメールアドレスとユーザー名に加え、今回のアップデートでは以下の変数が追加されました。
- シリアル番号
- 製造番号(IMEI)
- ユーザーID
- GUID
これらの変数をアプリ構成の設定値に追加しておくことで、配信時に各端末の情報へと自動的に置き換えられ、個別設定の手間を省くことができます。これにより、管理者の作業負荷軽減に加え、サードパーティ製サービスとの連携もよりスムーズになります。
例として、あるサービスのアカウントを管理者が一括で作成・配布する場合でご説明します。
- そのサービスのアカウント作成時に、ユーザーIDをOPTiM Bizの各ユーザーIDと同じもの、パスワードを「製造番号(IMEI)」にして作成します
- OPTiM Bizから「アプリケーション配信設定」でそのサービスのアプリを選び、「アプリ構成」でプレースホルダ(変数)を使って、IDに「ユーザーID」、パスワードに「製造番号(IMEI)」が入った設定を1つ作り、同じ設定を全端末に一括で配信する
以上の手順だけで、アカウントの配布・認証が完了します。
「グローバルプロキシ設定」の追加
Android向け「インターネット接続管理」オプションサービスをご契約中のお客様を対象に、グローバルプロキシの設定機能が追加されました。
グローバルプロキシは、プロキシフィルタリングやVPN、SWGを導入するためのインフラとしてであったり、SSOのようにSaaSへのアクセスを一括して制御したりするために利用されます。企業がグローバルプロキシを導入することで、全社的なプロキシフィルタリングポリシーを適用し、一元的に管理することが可能になります。
手動でホスト名やポート番号を入力する方法に加え、PACファイル※1の配置場所のURLを入力することで、端末に適用するグローバルプロキシを指定することができます。
なお、当社内での検証によって、特定のメーカーの端末においては手動でプロキシの設定が操作できてしまうことを確認しています。お客様での運用上許容できない場合は、動作確認済み対応端末一覧から、ご利用になる想定の端末がこの制限に当てはまっていないかご確認ください。
※1通信を行う際に経由するプロキシサーバを自動設定するファイルのこと。
iOS/iPadOS
紛失モード中の端末鳴動
iOS紛失モードを実行中であれば、OPTiM Bizから鳴動指示を送信することができるようになりました。
端末ユーザーでの操作は不要なため、端末を紛失した際も紛失が判明した時点ですぐに管理画面から鳴動が指示でき、早期発見に役立ちます。
さらに、MDM経由での鳴動操作は管理ログに記録されるため、利用状況の把握にも役立ち、万が一紛失となった場合でも監査や報告にも対応しやすくなります。
Windows
Wi-Fi設定のセキュリティ拡張
WindowsのWi-Fi設定にてWPA3を選択できるようになります。
これにより、より高いセキュリティレベルでの無線通信が可能となり、企業ネットワークの安全性向上に貢献します。
おわりに
今回のver.10.1へのバージョンアップでは、各OSにおける管理機能の強化やセキュリティの向上が図られており、日々の運用における利便性と効率性がさらに高まりました。特に、Android端末におけるアプリ配信の柔軟性向上や、iOS端末の紛失対応機能の強化は、現場の管理者にとって大きなメリットとなるでしょう。
今後もOPTiM Bizは、ユーザーの皆様のご要望を反映しながら、より使いやすく、より安全なサービスを目指して進化を続けてまいります。引き続きご期待ください。
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