郵船クルーズ株式会社のオフィス内で並ぶ関係者3名

郵船クルーズ株式会社

「飛鳥Ⅲ」の就航に向け、400人超の乗組員が使う業務用スマートフォンを安全・効率的に管理。クルーズ船という特殊環境でのMDM活用

導入理由
  • 「飛鳥Ⅲ」就航に伴い、400名以上の乗組員が使用する業務用スマートフォンとレストラン用タブレットの一元管理が必要に
  • 台数が多く、1台ずつ個別に設定するのは現実的でないため、MDMによる一括配信・制限が不可欠だった
  • 業務目的外での利用(私的なアプリのインストールや不正なネットワーク接続など)を制限したかった

導入効果
  • 業務用スマートフォンをスムーズに配布・管理できるようになり、運用の効率が大幅に向上
  • 自社開発アプリを陸上の管理担当者側から一括配信できるようになり、1台ずつのインストール作業が不要に
  • 専用ブラウザによるアクセス先制限でセキュリティ対策を強化。不正なWi-Fi接続などの抑止にも効果を発揮
「飛鳥Ⅲ」の模型の前に立つ関係者3名

システム企画管理部
部長 住谷 様
ICTプロジェクト 石井 様
ICTプロジェクト 大岩 様

飛鳥Ⅱ」と「飛鳥Ⅲ」の運航を中心にクルーズ旅行の企画・販売を手がける郵船クルーズ株式会社。
「飛鳥Ⅲ」の就航にあわせ、400名以上の乗組員が使用する業務用スマートフォンおよびレストラン用タブレットの一元管理が必要となりました。業務目的外の利用を制限しながら効率的に端末を配布・運用するためにMDMの導入を検討し、問い合わせのしやすさと機能面の充実を評価して「OPTiM Biz」を採用。
今回は、システム企画管理部の担当者様に、導入の背景から活用効果、今後の展望まで詳しくお話を伺いました。

クルーズ船のICTを統括する、創設2〜3年の新しい部署

-まず、貴社の事業内容と、お二人のご所属・業務内容について教えてください。 郵船クルーズ株式会社は、海運業の中でも客船によるクルーズ・観光レジャー分野に属し、「飛鳥Ⅱ」および「飛鳥Ⅲ」の運航を中心にクルーズ旅行の企画販売などを行う企業です。その事業目的は、安全で高品質なクルーズ体験を提供することにより、人々に非日常の感動や文化的価値を提供し、社会や観光の発展に貢献することです。

私たちはシステム企画管理部に所属しており、「飛鳥Ⅱ」および「飛鳥Ⅲ」から本社・データセンターを含めた会社全体のITインフラ——ネットワーク・セキュリティ・業務用端末まで——全般を担当しています。近年では、クラウド基盤の活用やSaaS製品の業務利用も積極的に進めています。

この部署は「飛鳥Ⅲ」の建造・就航にあわせて立ち上げられた、まだ2〜3年目の比較的新しい組織です。船上のICT全般の統括、船員と本社の中継、業務用端末の管理、クラウド基盤・SaaS・ネットワークインフラの整備を担っています。

船の場合、一般のビルのように3D図面が出てこないので、平面図面だけで設計を進めなければなりません。「この丸は柱なのか何なのか」「この段差は本当に段差なのか」「この網目は吹き抜けなのか、それとも閉じているのか」といった判断を、図面だけで下す必要があり、非常に難しい作業でした。

当初は2,000台超を想定していたアクセスポイントも、最終的には1,600台弱に絞り込みました。船全体で1,600個のアクセスポイントが動いているというのは、通常のビルと比べてもかなり大規模な構成です。

郵船クルーズ 「飛鳥Ⅱ」の写真
「飛鳥Ⅱ」 写真提供:郵船クルーズ

「スマートフォン内線アプリ」への切り替えとMDM導入の背景

-OPTiM Bizの導入を検討された経緯を教えてください。 「飛鳥Ⅲ」の就航にあたり、400名以上の乗組員が使用する業務用スマートフォン、およびレストランなどで使う注文用タブレットの端末管理が必要になりました。台数が多く、1台ずつ設定を行うことは現実的ではないこと、また業務目的外の利用(私的なアプリのインストールや不正なネットワーク接続など)を制限する必要があることから、MDMの導入を検討しました。

「飛鳥Ⅱ」はもともと日本で建造された日本国籍船であり、国内でPHS(ピッチ)の内線設備が整っています。しかし「飛鳥Ⅲ」はドイツで製造されたため、PHSの導入やDECTフォン(デジタルコードレス電話)の導入が難しく、結果として「スマートフォンを使った内線アプリ」で対応することになりました。こうして「飛鳥Ⅲ」へのスマートフォン導入が決まり、合わせてMDMが必要となったわけです。

端末にAndroidを選んだ理由は、初期導入コストを抑えられること、メーカーや機種が豊富で調達しやすいこと、そして自社でAndroidアプリを開発していたことです。また、Android Enterpriseに対応した機能(デバイスを初期化してもMDMエージェントが自動で再導入される仕組み等)を活用できる点も選定のポイントになりました。

「問い合わせのしやすさ」と「Optimal Biz Gadget」が決め手に

-他社製品とも比較検討されたとのことですが、OPTiM Bizを選んだ決め手を教えてください。 比較した製品は全部で3社です。1社は、MDM単体では提供しておらず、資産管理ツールとセットでの導入になるという点で運用ニーズに合いませんでした。もう1社は、使い勝手があまり良くないと感じました。また、海外製品を日本の販売ベンダー経由で扱っているものもありましたが、やはりサポートの問い合わせが煩雑になることを懸念しました。

OPTiM Bizは国内製品であり、問い合わせが気軽にできる点が大きな魅力でした。実は私自身、前々職でもMDM選定に関わった経験があり、OPTiM Bizは以前から選定の検討対象に挙がっていた製品です。今回もその使いやすさと国内サポートの手厚さを評価し、採用を決定しました。

もう一つの大きな決め手が「Optimal Biz Gadget」です。乗組員が使う業務用スマートフォンは、ゲームをインストールされたり、見知らぬネットワークに接続されたりすることを防がなければなりません。Optimal Biz Gadgetを使えば、ホーム画面に業務用のアプリケーションだけを表示・固定でき、全乗組員に対して同じ機能・同じサービスを提供できます。この点が非常に重要な要件でした。

「飛鳥Ⅲ」の模型の写真
「飛鳥Ⅲ」

端末の一括配布・管理と、セキュリティ強化を同時に実現

-OPTiM Bizを導入した効果はいかがでしたか。 OPTiM Biz導入により、船内で使用する端末、特に乗組員が使う業務用スマートフォンをスムーズに配布・管理できるようになりました。自社開発の業務アプリも陸上の管理担当者側から一括配信できるため、1台ずつアプリをインストールする手間がなくなり、業務効率が大きく改善されています。

また、専用ブラウザの活用により、アクセス先を管理・制限できるようになりました。Wi-Fi接続先の制限やセキュリティ面での安心感が高まっています。以前、ネットワーク接続におけるインシデントが発生したことがありましたが、現在はOPTiM Bizのブラウザ機能によってアクセス先を絞り込むことができており、そのような不正接続の抑止に役立っています。

さらに、不明点が生じた際もサポートへ迅速に問い合わせできるため、安心して運用を継続できています。

衛星通信環境ならではの課題と、今後の展望

-運用する中で感じている課題があれば教えてください。 船内の通信はStarlink(スターリンク)経由のため、MDMからのアプリ配信タイミングにばらつきが生じることがあります。すぐにインストールされる場合もあれば、時間がかかったり再起動が必要だったりすることがあり、読みきれない部分があります。

-今後、OPTiM Bizの活用範囲をさらに広げたいお考えはありますか。 当面は現在の運用を継続し、使いこなせるように取り組んでいく形になります。使っていく中で初めて見えてくる課題や改善点もあると思いますので、そこは引き続き対応していきたいと考えています。

クルーズ船という特殊な環境から生じる要件は、他のお客様ではなかなか出てこない内容も多いと思います。そういった特殊な要件のフィードバックを積み重ねて、オプティムさんの開発・改善にも役立てていただければ嬉しいです。そのあたりの期待も込めて、引き続きOPTiM Bizを活用していきたいと思います。

郵船クルーズ株式会社 様のロゴ

郵船クルーズ株式会社

(神奈川県横浜市)

日本を代表するクルーズブランド「飛鳥」は、豪華客船「飛鳥Ⅱ」「飛鳥Ⅲ」を運航する郵船クルーズ株式会社が展開しています。
日本のお客様のライフスタイルに寄り添った、上質で安心・安全な船旅を提供しています。
国内クルーズから世界一周クルーズまで、多彩な航路と豊かな船内体験を展開しています。
長年培ったおもてなしと高品質なサービスで、多くのクルーズファンから支持を集めています。
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