社内のIT関連業務を一人で担う担当者を指す言葉である「一人情シス」。
日々、従業員からの問い合わせ対応に追われ、本来やるべき戦略的なIT業務になかなか手がつけられていない、という現状があるのではないでしょうか。
この働き方を変える鍵となるのが、AIチャットボットです。
本記事では、AIチャットボットが一人情シスの業務課題をいかに解決するか、
その導入メリットと成功のポイントをご紹介します。
1. 一人情シスの実態と課題
一人情シスの課題を整理するため、情報システム部門の業務を仮にコア業務とノンコア業務に分けて、考えてみたいと思います。
コア業務IT戦略・IT投資計画の策定、新システムの企画・導入、DX推進など、企業の成長に直結する重要な業務です。
ノンコア業務社内ヘルプデスク(問い合わせ対応)、PCやスマホのセットアップ、資産管理、セキュリティ・障害対応など、日々の運用やサポートにかかわる業務です。
弊社の調べによると、情報システム部門の平均的な業務の割合は、コア業務が20%に留まります。
その他8割のノンコア業務のうち、特に、従業員からの問い合わせ対応が31%と高い割合を占めています。
つまり、一人情シスは、本来注力すべきコア業務に時間を割くことが難しく、問い合わせ対応に多くの時間を費やしてしまう現状があるのです。
この問い合わせ対応をいかに効率化するかが鍵となります。
問い合わせ対応には、次のような具体的な課題があります。
1-1. 従業員からの問い合わせ対応で一日が終わる
PCの使い方やパスワード忘れなどの問い合わせが頻繁にあり、対応に追われて本来の業務が進まないこともしばしば起こりえます。
1-2. 時間外や休日対応が発生し、業務負荷が高い
一人情シスの場合、担当者が自分しかいないため、時間外や休日でもインシデント対応や障害対応に追われることがあります。
精神的・肉体的な負担が大きくなりがちです。
1-3. ナレッジが属人化する
問い合わせ対応のノウハウが担当者の経験に依存し、マニュアル化や共有がなかなか進みません。
その結果、問題が再発し、担当者が不在の際に誰も対応できなくなるリスクが高まります。
2. AIチャットボットが課題を解決
一人情シスの業務効率化の第一歩として、AIチャットボットの導入がおすすめです。
AIチャットボットは、ナレッジを蓄積・共有し、問い合わせ対応をスムーズに自動化できます。
例えばAIチャットボットを導入することで、先ほど挙げた課題を以下のように解決できます。
2-1. 繰り返しタスクを自動化し、工数を削減する
AIチャットボットが定型的な質問に自動的に回答することで、問い合わせ対応にかかる時間を大幅に削減できます。
削減した時間でコア業務に集中する時間を確保することが期待できます。
2-2. 24時間365日対応でサポート品質を向上する
従業員は、時間や場所を気にせず、いつでも質問できます。
従業員の自己解決率が向上し、一人情シスへの問い合わせ件数も減少します。
2-3. ナレッジベースを構築し、属人化を防ぐ
チャットボットに蓄積されたQ&Aは、そのまま共有可能なナレッジベースとなります。
個人の経験に頼ることなく、組織全体で情報を共有し、効率的な運用が可能になります。
3. AIチャットボット導入を成功させるポイント
AIチャットボットは、導入すれば終わりではありません。
従業員に定着させ、最大限に活用するための運用が重要です。
ここでは、導入後の運用を成功させるための具体的なステップをご紹介します。
STEP1:チャットボットの存在を周知・浸透させる(初期)
サービスを導入しても、これまでの習慣から抜け出せない人もいるかもしれません。
そのため、まずは従業員にチャットボットを使ってもらうための仕組みを作ります。
- 問い合わせフローの変更 複数の窓口(メール、電話、対面、個別チャット)に分散していた問い合わせを、可能な限りAIチャットボットに一本化します。
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社内ポータルやTeamsに目立つように設置
従業員がすぐにアクセスできるよう、普段よく使うツール(社内ポータルやTeamsなど)にチャットボットのリンクを分かりやすく配置します。
その際に「まずはAIチャットボットで問題解決ができるか試してください」などコメントがあると効果的です。 - 利用マニュアルや説明会を実施して周知 簡単な利用マニュアルを作成したり、説明会を開いたりして「困ったらまずチャットボットに聞いてみよう」という習慣を促します。
STEP2:利用データを分析・改善する(中期)
AIチャットボットは導入してすぐに役立ちますが、さらに効果を高めるには改善が必要です。
利用が定着してきたら、利用データを基にチャットボットの回答内容をより良くしていきましょう。
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ログを定期的に確認
従業員がどのような質問をしているか、チャットボットが答えられなかった質問は何かを月に一度など定期的に確認します。
従業員が抱える潜在的な課題の把握もできるようになります。 -
回答率が低い質問を優先的に対応
「答えられなかった質問」をリストアップし、その質問に対する回答を追加します。
チャットボットの回答精度の向上と、従業員の満足度の向上を目指します。 -
新しいQ&Aを定期的に追加
新しいシステムやルールが導入された際は、それに合わせてQ&Aを更新・追加します。
常に最新の情報を提供することで、チャットボットが「使えるツール」として認識されます。
STEP3:チャットボットの対応範囲を拡大する(発展期)
チャットボットが安定して運用できるようになったら、対応範囲を広げていきます。
- 関連部署のナレッジを追加 総務や経理など、他部署のよくある質問(例:備品申請方法、経費精算の手順)を追加し、情報システム部門以外の問い合わせにも対応できるようにします。
- 申請・手続きの自動化 PCトラブルの一次切り分けだけでなく、「PC故障の申請」や「備品貸出の予約」などをチャットボット上で完結できるように、より高度な機能を追加していきます。
このように、導入後もPDCAサイクルを回し、継続的に改善していくことで、AIチャットボットは単なるQ&Aツールではなく、従業員にとって不可欠な「24時間稼働する優秀なアシスタント」へと成長します。
そして、一人情シスはより戦略的なコア業務に集中できるようになるのです。
4. 一人情シスには「OPTiM AIRES」
「OPTiM AIRES」は月5万円~利用できるAIチャットボットサービスです。
マウス操作で手軽に設定できるUIにより、5分で問い合わせ対応に利用できるAIチャットボットの作成が可能です。まずはフリープランのご利用で、その機能をお試しください。
ご利用開始まではWebで完結するため即日開始も可能です。
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