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公開日: 2025/9/11

情シス担当者必見!AIチャットボット導入で上司を納得させるROI計算ガイド

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「AIチャットボットを導入したいけれど、上司にどう説明すればいいかわからない…」

情報システム部門の担当者の皆様、このような悩みを抱えていませんか?
ツール導入の必要性を感じていても、その効果を具体的な数字で示さなければ、なかなか予算の承認を得るのは難しいものです。

本記事では、情報システム部門におけるAIチャットボットの導入効果をROI(投資利益率)に焦点をあて、基本的な考え方から具体的な測定方法のポイントまで解説します。
自社のDX推進を成功させるためのヒントになれば幸いです。

1. ROI(投資利益率)とAIチャットボット

ROIとは?

ROIとは「Return on Investment(投資利益率)」の略で、投資したコストに対してどれだけの利益を得られたかを示す指標です。

業務改善や新しいツールの導入を判断する上での重要な基準であり、費用対効果を測定するための基本的な枠組みとなります。
特に情報システム部門では、新たなソリューションを導入する際、このROIを明確にすることで、経営層への提案が説得力を持つものとなります。

情シス部門がAIチャットボットを導入する背景

AIチャットボットは、LLMを活用し、人間のような応答を実現するツールまたはサービスです。
情報システム部門では、従業員の業務を支援する内部ヘルプデスクとしてAIチャットボットを導入するケースが増加しています。

その背景には、日々繰り返し発生するIT関連の問い合わせ対応の効率化という需要があります。
AIチャットボットは特にこうしたシンプルながら時間を要するタスクで活躍します。
人件費削減だけでなく、従業員の満足度や業務全体のスピード向上にも大きく貢献することを期待されています。

2. AIチャットボットのROI計算方法と効果測定

ROI計算の基本

ROIを算出する基本式は以下の通りです。

ROI(%) = 利益 ÷ 投資コスト × 100

AIチャットボット導入にあたり「利益」とは、ソリューション導入による工数削減、問い合わせ対応時間の短縮などが該当します。
例えば、年間500件の問い合わせ対応を自動化することで100時間の対応工数削減が見込まれる場合を考えます。

<利益の計算(例)>

削減工数:100時間
削減効果:担当者の時給を0.5万円と換算した場合、
 → 0.5万円×100時間=50万円


利益:50万円

一方で、「投資コスト」とは、ソリューションの導入費用、準備期間のトレーニング費用、運用費用などが挙げられます。
AIチャットボット導入のための年間の「投資コスト」の算出方法は例えば以下のようになります。

<投資コストの計算(例)>

ソリューションの導入費用:5万円/月の月額サービスの場合
 → 5万円/月×12か月=60万円
準備期間のトレーニング費用:担当者の時給を0.5万円と換算し5人日かかる場合
 → 5人日(40H)×0.5万円=20万円
運用費用:担当者の時給を0.5万円と換算し3.33H/月かかる場合
 → 3.33H×12か月×0.5万円≒20万円


投資コスト:上記を合計すると
 → 100万円

利益と投資コストをROIの計算に当てはめます。

<ROIの計算(例)>

利益:50万円
投資コスト:100万円


ROI(%):利益 ÷ 投資コスト × 100
 → 50万円÷100万円×100=50%

業務効率化やコスト削減を目的としたIT投資の場合、この50%は低い数値といえます。
このROIをよりプラスの値にするには、以下の表に示すように「投資コストを抑える」方法や、削減できた工数を使って新たな収益を生み出すなど「利益を最大化する」方法が効果的です。

投資コストを抑える例 利益を最大化する例
  • より安価なツールを比較検討する。
  • メンテナンスが容易なツールを選定する。
  • 補助金を活用する。
  • 関連部署を洗い出しそれぞれの効果を合算する。
  • 削減した時間で、より付加価値の高い業務に人員を配置したり、既存サービスの改善に充てたりする。

利益を最大化するか、投資コストを最小化するかのいずれか、または両方を達成することで、優れた投資効果となるか整理しましょう。

ROI算出に必要な利益予測値と計算

導入前の段階で、どのくらいのROIが見込めるかという予測値が必要になります。
まず以下にAIチャットボット導入時に「利益」として算出できる具体的な業務における利益予測を挙げます。

サービス導入による効果を正確に評価するためには、その影響を受ける全ての部門やメンバーを洗い出し、効果を合計することがポイントです。
AIチャットボットを導入する場合、例えば以下の3つの部門・メンバーが影響を受けると考えられます。

①情報システム部門: チャットボットの導入・運用を行う
②チャットを利用する社員: 問い合わせの自己解決が可能になる
③他部署: 情報システム部門だけでは対応できない問い合わせを受ける

これらの利益を合計し、導入にかかるコストと比較してROIを計算します。

利益 = ①情報システム部門の利益 + ②利用社員の利益 + ③他部署の利益
投資コスト = ソリューションの導入費用 + 準備期間のトレーニング費用 + 運用費用

まず、この利益の考え方について詳しく見ていきましょう。

①【情報システム部門の工数削減】問い合わせ数

「50件/月の問い合わせがAIチャットボットの導入により、50%削減される」場合の削減効果を計算します。

削減工数:1件あたりの解決までの時間が12分の場合
 → (50÷2)件×12分=300分(5時間)
削減効果:担当者の時給を0.5万円と換算した場合、
 → 5時間×0.5万円=2.5万円


利益:2.5万円

②【利用社員の工数削減】自己解決にかかる時間

「AIチャットボットを使うと平均7分から1分に短縮される」場合の削減効果を計算します。

削減工数:自己解決できる件数が月に100件あった場合
 → 100件×7分=700分かかっていたのが、
   100件×1分=100分となり、
   700分―100分=600分(10時間)
削減効果:利用社員の時給を0.5万円と換算した場合、
 → 10時間×0.5万円=5万円


利益:5万円

③【他部署の工数削減】初回対応で解決できた割合(二次対応の割合)

「導入後、他部署へのエスカレーション件数が50件から20件に減少される」場合の削減効果を計算します。

削減工数:1件あたりの解決までの時間が40分の場合
 → 50件×40分=2,000分かかっていたのが、
   20件×40分=800分となり、
   2,000分―800分=1,200分(20時間)
削減効果:他部署社員の時給を0.5万円と換算した場合、
 → 20時間×0.5万円(時給)=10万円


利益:10万円

次に、利益を合算し投資コストを用いてROIを計算します。
投資コストは先に挙げた100万円とします。

利益:①~③は月あたりの利益の為、年単位にします。
 ①情報システム部門の工数削減 2.5万円×12か月=30万円
 ②利用社員の工数削減 5万円×12か月=60万円
 ③他部署の工数削減 10万円×12か月=120万円


利益合算:210万円
投資コスト:100万円


ROI(%):利益 ÷ 投資コスト × 100
 → 210万円÷100万円×100=210%

このROIの値は投資した金額に対して約2倍の利益が出ることを示し、優れた投資効果といえます。
今回の数字はあくまで例として分かりやすいように単純化しています。
実際の導入効果は、貴社の事情に応じて個別に算出してください。
このように定量的かつ詳細な利益予測を行うことで、AIチャットボット導入の効果をわかりやすく示すことが可能です。

効果測定方法

運用時にKPIとして確認できる測定方法をあらかじめ計画しておくことも肝要です。
以下には測定方法の例を挙げます。

着目点 測定方法
【情シスの工数削減】
問い合わせ数
  • チャットボットの管理ツールなどから提供される利用回数を取得。
  • 導入前と導入後の問い合わせ件数を比較し、問い合わせ削減率を算出。
【利用社員の工数削減】
自己解決にかかる時間
  • AIチャットボット導入後に、自己解決関連の問い合わせ件数を測定。
  • 人的対応にかかっていた平均時間(例:5~10分/件)を基準とし、AIチャットボット利用時にかかった時間(例:1~2分/件)を比較。
【他部署の工数削減】
初回対応で解決できた割合(二次対応の割合)
  • 問い合わせ内容がAIチャットボットで即解決したか、または追加対応(有人対応など)が必要だったか(他チームへのエスカレーションを含む)を観測し、チャットボットで解決した割合を算出する。

導入後も定期的にこれらのKPIを確認し、必要に応じてチャットボットの機能調整や改善を図る必要があります。
継続的にデータを取得し分析することで、さらなる業務改善が実現できます。

3. まとめ

AIチャットボットへの期待

AIチャットボットの導入により、情シス部門の負担が軽減され、リソースをより重要なプロジェクトへ振り向けるDX化が可能になります。
また、社内ユーザーの立場に立つと、すぐに必要な情報や解決策が得られるため業務効率が向上し、社員の満足度向上も図れます。
AIチャットボットは単なるサポートツールとしてではなく、業務効率化のパートナーとして今後もますます期待されていくソリューションです。
KPIの測定により、継続的な改善へ利用することで、さらに多くの価値を生み出していきましょう。

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