1. はじめに
近年、企業のDX化が加速する一方で、IT人材の不足、特に情報システム部の人材不足が深刻な課題として浮き彫りになっています。私たちがお客様と日々やり取りをする中で、特に多く寄せられるのが「社内のヘルプデスク対応が最も時間を要する」という声です。
新しいシステムの導入や仕様変更、また日常的なトラブル対応まで、ヘルプデスクの負担は年々増加傾向にあります。
本記事では、お客様から寄せられる代表的なヘルプデスクの課題と、ヘルプデスク業務の負担を軽減するためのベストプラクティスを3ステップでご紹介します。
2. ITヘルプデスクで直面する代表的な課題3選
課題①:問い合わせが集中し、対応が追いつかない
「毎朝メールを開くと、すでに問い合わせが数十件」「同じ質問への回答を一日に何度も繰り返している」――このような状況に心当たりはありませんか?
システムの導入や仕様変更があるタイミングでは、同様の内容の問い合わせが一気に集中し、手が回らなくなってしまうケースが頻発します。
課題②:ナレッジを展開しても問い合わせが減らない
問い合わせ対応を効率化するためにマニュアルを整備したり、社内ポータルでFAQを展開したりしても、「結局、見てもらえず問い合わせが減らない」という声もよく聞かれます。
これは、情報が“整備されている”だけでは足りないことを示しており、多くの現場では、ナレッジの存在が社員に認知されておらず、必要な情報にすぐアクセスできない状態になっていることがよくあります。
また、ナレッジ自体が属人化していたり、一度作ったまま更新されていなかったりすると、結果的に“使われない資産”になっていくことも問い合わせが減らない原因になってしまいます。
課題③:電話・メール対応に時間を取られる
社員からの問い合わせは、電話やメール、最近ではチャットなど、複数のチャネルから寄せられます。内容を確認し、優先度や対応状況を把握し、やり取りを重ねる中で、一件の対応に長時間かかってしまうことも珍しくありません。
また、文章や口頭でのやり取りでは、ITリテラシーの差によって認識のズレが発生することが多く、対応が長期化し現場のストレスにもつながります。
3. 課題解決に向けた3つのベストプラクティス
ステップ①:社内FAQの整備で“自己解決”を促進
まず取り組みたいのが、社員が“自分で解決できる環境”の整備です。
例えば、よくある質問やトラブルの解決手順をナレッジとして蓄積し、それをテキストや画像、動画などの形式で分かりやすく可視化することで、問い合わせを減らすことができます。
この際に重要なのは、「社員目線の説明」です。技術的な視点ではなく、社員が“読んで理解できる”形式にすることが、自己解決の第一歩です。
ステップ②:ナレッジへのスムーズなアクセスを実現
ナレッジを整備しただけでは十分ではありません。「どこにあるかわからない」では意味がないのです。
そこで有効な解決策の1つが、AIチャットボットの活用です。例えば、「プリンターが使えない」と入力すれば、関連するFAQや操作マニュアルから即時に手順を案内することができ、社員のスムーズな自己解決につながります。
▶ おすすめツール:OPTiM AIRES
- ノーコードで導入可能なAIチャットボット
- 社内FAQと連携し、24時間365日対応が可能
- 自然言語で問い合わせることができ、知識不要で誰でも使える
- 対応履歴を蓄積し、ナレッジの改善に役立つ
AIチャットボットツールを活用することで、「まずは自分で調べる」文化が社内に定着し、問い合わせる側も問い合わせを受ける側も双方の工数を削減することができます。
ステップ③:遠隔サポートによる迅速なお問い合わせ対応
どうしても自己解決が難しい問い合わせ内容では、迅速かつ的確な遠隔サポートがカギとなります。
画面共有や遠隔操作機能を活用することで、口頭やチャットだけでは伝わりにくい問い合わせにも直接対応することが可能です。ITヘルプデスク担当者が現地に行かなくても、まるで隣で支援しているかのようなスピードと正確性が実現できます。
▶ おすすめツール:Optimal Remote
- 遠隔操作、ファイル転送、画面上への描画など多機能を搭載
- 利用履歴や端末情報を自動取得し、対応ログを資産化
- 社員とのコミュニケーションを効率化し、認識のズレを解消
遠隔サポートツールを導入することで、電話やメールにかかっていた時間が大幅に削減され、担当者はより複雑な対応や改善業務に集中することが可能になります。
4. まとめ
ITヘルプデスクにおける課題は、単なる「問い合わせ対応の多さ」にとどまりません。その背後には、ナレッジの整備状況、情報のアクセス性、問い合わせ対応の長期化といった構造的な問題が潜んでいます。
だからこそ、以下の3ステップを段階的に導入することが鍵となります。
- まずは自分で調べる(FAQによる自己解決)
- AIが情報アクセスを補助(AIチャットボットの導入)
- 複雑な課題は担当者がリモートで支援(遠隔サポートツールの活用)
この仕組みを構築することで、ITヘルプデスク担当者の負担を大幅に軽減しつつ、効率的な問い合わせ対応の環境を構築することができます。
OPTiM製品を活用すれば、これらのベストプラクティスを短期間で実現し、即戦力の環境を構築することが可能です。ITヘルプデスク業務にお悩みのご担当者様は、ぜひ一度、現状の業務フローを見直す機会としてご活用ください。