【書類別早見表】契約書を含む書類の保存期間を一覧で解説

公開日:2026/08/07

契約書の積み重ねと「契約書の保管期限 法律とリスク 徹底解説」というテキスト表示の画像

書類の保存期間は、種類や適用される法律によって異なります。取引に関する契約書、雇用契約書、請負契約書など、書類ごとに保存すべき期間や起算日が異なるため、誤って廃棄したりしないよう注意が必要です。

近年は電子契約や電子取引の利用が広がり、紙の契約書と電子データが混在する企業も増えています。そのため、契約書をはじめとした書類ごとの保存期間を正しく把握し、社内で管理ルールを整備することが重要です。

本記事では、代表的な契約書を含む書類の保存期間を種類別に一覧で紹介します。あわせて、保存期間を守らない場合の法的リスクや、契約書を適切に管理するためのポイントについても解説します。

前提として書類の保存期間は、種類や適用される法律によって異なります。

※本記事で紹介している法律の内容は本記事の公開時点での内容であり、実際の適用や判断にあたっては、最新の法律の内容をご確認いただいたうえで自社の責任においてご判断ください。

法律 参照条文 対象書類 保存期間 起算日
会社法 第432条第2項
  • 会計帳簿
  • 事業に関する重要な資料
10年 会計帳簿の閉鎖時
法人税法
施行規則
第59条第1項各号
  • 第五十四条(取引に関する帳簿及び記載事項)に規定する帳簿
  • 当該青色申告法人の資産、負債及び資本に影響を及ぼす一切の取引に関して作成されたその他の帳簿
  • 棚卸表
  • 貸借対照表
  • 損益計算書
  • 決算に関して作成されたその他の書類
  • 注文書
  • 契約書
  • 送り状
  • 領収書
  • 見積書
  • その他これらに準ずる書類
  • 自己の作成したこれらの書類でその写しのあるものはその写し
7年
欠損金額等が生じた事業年度は10年(※1)
  • 帳簿についてはその閉鎖の日の属する事業年度終了の日の翌日から二月(次の各号に掲げる事業年度にあつては、当該各号に定める月数。以下この項において同じ。)を経過した日
  • 書類についてはその作成又は受領の日の属する事業年度終了の日の翌日から二月を経過した日
労働基準法 第109条
  • 労働者名簿
  • 賃金台帳
  • 雇入れ、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類
5年
当分の間は3年(※2)
  • 労働者名簿については、労働者の死亡、退職又は解雇の日
  • 賃金台帳については、最後の記入をした日
  • 雇入れ又は退職に関する書類については、労働者の退職又は死亡の日
  • 災害補償に関する書類については、災害補償を終わった日
  • 賃金その他労働関係に関する重要な書類については、その完結の日(※3)

※1国税庁解釈「No.5930 帳簿書類等の保存期間」により、欠損金額等が生じた事業年度は保存期間が10年になります。

※2保存期間は労働基準法第109条において5年ですが、労働基準法附則第143条により、当分の間は3年とされています。

※3労働基準法施行規則第56条第1項により定められています。

1. 【種類別】契約書の保存期間一覧

契約書の種類ごとに、保存期間をまとめた次の表をご覧ください。

※契約書の種類毎に対象となる法律はあくまでも一般的に対象となりうる一例であり、当該法律以外が対象にならないこと、又は当該法律が必ず対象になることを保証するものではございません。実際の適用や判断にあたっては、管轄官庁(税務署や労働基準監督署など)の最新の指針をご確認いただくか、弁護士や税理士等の専門家にご相談のうえ、自社の責任においてご判断ください。

契約書の種類 保存期間 起算日 法律 参照条文
雇用契約書 5年
当分の間は3年(※2)
労働者の退職又は死亡の日(※3) 労働基準法 第109条
取引に関する契約書 7年
欠損金額等が生じた事業年度は10年(※1)
その作成又は受領の日の属する事業年度終了の日の翌日から二月を経過した日 法人税法施行規則 第59条第1項第3号
産業廃棄物処理委託契約書 5年(※4) 契約の終了の日 廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令 第6条の2第5項
建設工事の請負契約書等 5年(住宅を新築する建設工事に係るものにあっては、10年間)(※5) 建設工事の目的物の引渡しをしたとき 建設業法施行規則 第28条

※4廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則第8条の4の3により定められています。

※5請負契約書は建設業法施行規則第26条第2項に基づき帳簿の添付書類として保存対象となります。

上記の通り、契約書の保存期間は種類や法律によって異なります。

法律の内容を確認し、法律に沿った保存を行う必要があります。

2. 契約書の保存期間でよくある2つの疑問

ここまでの説明を読んでも、契約書の種類や関連する法律は複雑であり、保存期間に迷うケースもあるでしょう。

そこで、契約書の保存期間に関してよく寄せられる質問に回答します。

  1. ①複数の法律が該当する契約書がある場合はどうすればよいか
  2. ②契約書を改訂した場合、起算日はいつになるか

それぞれ詳しく説明します。自社のケースに近い内容があれば参考にしてください。

2-1. 複数の法律が該当する契約書がある場合はどうすればよいか?

複数の法律が該当する契約書は、原則として保存期間が長い方に合わせて保存することが必要となります。

例えば、帳簿や取引関係書類は、次のように複数の法律で保存期間が定められていることがあります。

  • 会社法で「10年」
  • 法人税法で「7年」(欠損金等の年度は10年)

このように、複数の法律でそれぞれ保存期間が定められている場合は、より長い保存期間に合わせて管理することが実務上求められます。

2-2. 契約書を変更した場合、起算日はいつになるか?

以下のように、契約の本質的な内容自体に変更があった場合は、変更契約書や覚書を新たな契約書として保存し、該当する法律の起算日に従って保存期間を管理することが求められます。なお、その場合においては、元の契約書についても元の契約書単体の保存期間ではなく、新たな契約書と同じ保存期間まで一体として保存することが望ましいです。

  • 当初の契約とは別に、新たな契約内容を追記した場合
  • 契約期間、契約金額、業務範囲、権利義務など、契約内容そのものに変更があった場合

一方で、契約上の権利義務に影響しない単純な修正であれば、元の契約書の起算日を変えずに管理することが一般的です。

  • 誤字脱字など軽微な修正
  • 表記ゆれの修正
  • 担当部署名や担当者名の変更
  • 連絡先など事務的情報の変更

3. 契約書の保存期間を守らない場合のリスク

ここまでの説明で、契約書の保存期間について整理できたのではないでしょうか。

次に、契約書の保存期間を守らなかった場合に生じるリスクを確認していきましょう。

基本的に、各法律で定められた保存期間を守らなかったからといって、ただちに処罰されるとは限りません。

ただし、会社の信用を損なうような、次のリスクが生じる可能性があります。

  1. ①過料・罰金・税務上の不利益が生じる可能性がある
  2. ②取引先との信頼関係が損なわれて今後の取引に影響が出る

上記のように、契約書の保存期間を守らないことで、今後の経営に大きな影響が生じる可能性があります。

それぞれ詳しく説明しますので、確認しておきましょう。

3-1. 過料・罰金・税務上の不利益が生じる可能性がある

契約書を法律で定められた期間保存していない場合、税務署や行政機関から指導を受ける可能性があります。

契約書を保存期間内に誤って破棄するなど、帳簿書類等の保存義務に違反した場合には、法令に応じて過料・罰金・税務上の不利益が生じる可能性があります。

※過料とは、行政上の義務違反などに対して金銭の支払いを命じるものです。刑罰である罰金とは区別されます。

  • ◎会社法:100万円以下の過料の可能性(会社法第976条)
  • ◎労働基準法:30万円以下の罰金の可能性(労働基準法第120条)

さらに、保存義務を遵守していなかったことで、税務調査の際に不利な立場になる可能性もあります。場合によっては青色申告承認取消し(法人税法第127条)などのリスクも考えられます。

行政から指導を受けたり、過料・罰金などを受けたりすると、会社としての社会的信用にも影響するため注意が必要です。

3-2. 取引先との信頼関係が損なわれて今後の取引に影響が出る

保存期間内に契約書を誤って破棄してしまうと取引先との信頼関係にも影響します。

契約書は、取引の基盤となる重要な書類です。

その保存を怠ると、業務遂行能力の不足や、法令遵守意識の欠如を疑われるリスクも否めません。

契約書の保存期間を適切に管理できず信用を損なえば、取引の縮小や解消、契約条件の悪化など、今後の取引に影響が出る可能性もあります。

4. 契約書は電子化して保存・廃棄方法を一本化しよう

ここまで、契約書の保存期間を守らない場合に、会社に大きな影響を及ぼすリスクがあることを解説しました。

ただし、管理を徹底しようとしても、「1.【種類別】契約書の保存期間一覧」で説明したとおり、契約書の保存期間は種類によって異なります。契約書の数が多いほど管理は複雑になり、ミスを引き起こすリスクも高まるでしょう。

そこで有効なのが、契約書を電子化し、保存や廃棄の方法を一本化することです。契約書を電子化することで、コストや保存スペースの削減、業務効率化などが期待できます。なお、税務関係書類や電子取引データ等は、法律の定めを満たした形で保存する必要があります。

契約書を電子化する方法は、3つあります。

電子化の方法 メリット デメリット
①スキャナで読み取りPDF化 手軽に始められる 検索性や真正性の確保が課題。税務関係書類では、電子帳簿保存法のスキャナ保存要件の確認が必要
②電子契約サービスを利用 契約締結のプロセスを電子化できる 電子取引データをデータのまま保存しやすい 契約相手側にも電子契約での締結に対応してもらう必要がある
③契約書管理システムを導入
  • 保存、管理、検索など契約書に関する業務を一元化できる
  • セキュリティを強化できる
  • 保存期間や更新期限を管理しやすい
導入コストがかかる

上記3つのうち、契約書の保存を一元化し、業務効率化を目指したい場合におすすめなのは「③契約書管理システム」です。

契約書管理システムなら、契約書自体を電子化するだけでなく、保存・管理・検索などの業務を効率化できます。

具体的には、次のようなメリットが期待できます。

  • 場所を問わず契約書を確認できる
  • 検索機能により、必要な契約書へすぐにアクセスできる
  • タグ付け機能により、契約内容や企業別に分類して保存できる
  • リマインダー機能やアラート機能により、契約更新日や保存期限を通知できる
  • 紙やインク、保存スペースのコストを削減できる
  • アクセス権限の設定でセキュリティを強化できる
  • 契約書の紛失や破損リスクを抑えられる

契約書管理システムは数多く存在するため、自社に必要な機能や予算などを総合的に踏まえて慎重に判断することが大切です。

選び方のポイントやおすすめのサービスを知りたい方は、「契約書管理システム比較表13選|機能・料金・タイプを全解説」で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

5. 契約書管理システムなら「OPTiM Contract」がおすすめ

「会社全体で契約書関連の業務を一元化したい」

「グループ会社の契約書もまとめて管理したい」

「電子契約サービスと連携したい」

上記のように、契約書管理システムの導入を検討している場合は、当社が提供する「OPTiM Contract」がおすすめです。

理由は次の3つです。

  1. ①グループ作成の上限数やファイル容量が無制限
  2. ②AI機能による入力・管理業務のサポート
  3. ③複数の電子契約サービスとの連携に対応

それぞれ詳しく説明します。

5-1. グループ作成の上限数やファイル容量が無制限

「OPTiM Contract」は、どの料金プランでもグループ作成の上限数やファイル容量を無制限でご利用いただけます。

※ファイルの保存期間に関しては、有料プランでは無制限、無料プランではファイル登録日から6ヶ月となります。

会社全体で導入したい場合や、グループ会社の契約書も一括で管理したい場合におすすめです。

5-2. AI機能による入力・管理業務のサポート

「OPTiM Contract」に搭載されているAIにより、契約情報の手入力や検索、契約期日の管理などを効率的にサポートします。具体的には、次のような効果が期待できます。

  • 契約情報の手入力の手間を削減
    契約書をアップロードするだけで、契約書名や取引先企業名、日付等の主要な項目をAIが契約書から抽出し、管理台帳案を候補として提示します。
  • スムーズな照会・検索作業
    電子帳簿保存法で定められた検索要件に対応しており、必要な契約書のスムーズな照会や検索をサポートします。
  • 契約期日の終了や更新の接近を自動通知
    AIが抽出した契約終了日に基づき、担当者と責任者へ自動通知します。見落としや更新漏れなど管理ミスを防ぐ運用をサポートします。

5-3. 複数の電子契約サービスとの連携が可能

「OPTiM Contract」では、複数の電子契約サービスとの連携が可能です。電子契約で締結した契約書も取り込みやすく、幅広い利用シーンへの対応が期待できます。

電子契約で締結した契約書ファイルは、連携機能を使うことで一括取り込みが可能です。

紙の契約書のスキャンデータに加えて、複数の電子契約サービスで締結したファイルを一元管理できるため、契約書の保存場所が分散する課題を解消し、効率的な管理体制の構築をサポートします。

「OPTiM Contract」について、機能や導入事例を詳しく知りたい方は、ぜひホームページをご覧ください。

6. まとめ

ここまで、契約書の保存期間について、主要な契約書の保存期間や関連する法律、保存期間を守れなかった場合のリスクなどを解説しました。

契約書の保存期間は書類の種類によって異なります。電子化して管理を一本化することで、保存・廃棄のミスを防ぎやすくなるでしょう。この記事が、自社の契約書管理を見直し、リスクを抑えながら効率的な業務体制を整えるきっかけになれば幸いです。

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