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AI-OCRで非定型文書の処理はできる!
対応ツール3つを比較

「取引先ごとにフォーマットがバラバラの請求書や納品書など、従来のOCRでは処理できない非定型文書を自動でデータ化できないだろうか?」

「AI-OCRなら非定型文書も処理できると聞いたが、自社で扱っている複雑な書類も本当に読み取れるのか?」

特定のフォーマットに収まらない帳票などの非定型文書を取り扱うことが多い企業の場合、このようなお悩みや疑問をお持ちの担当者様は多いのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、最新のAI-OCR技術を使えば、フォーマットが決まっていない非定型文書でも基本的には自動で読み取り・データ化が可能です。

ただし、すべてのAI-OCR製品がどんな書類でも100%処理できるわけではないため、自社の書類が対応可能かを見極め、業務目的に合ったツールを選ぶ必要があります。

本記事では、AI-OCRで非定型文書の処理を自動化したい企業の担当者様に向けて、以下の情報を分かりやすくお伝えします。

  • AI-OCRが非定型文書を処理できる仕組み
  • 処理できる書類・できない書類の具体的な境界線
  • 非定型文書のデータ化に強い主要AI-OCR製品の特徴比較
  • AI-OCRの導入後に失敗しないためのポイント

この記事を読めば、今あなたの手元にある書類がAI-OCRで自動化できるかおおよその判断ができ、現在手入力で行っている業務の効率化の足がかりとなります。

ぜひ最後までご覧ください。

1. 【結論】最新のAI-OCRでは従来のOCRでは対応できなかった「非定型文書」を処理できる

「AI-OCRなら、非定型文書も処理(読み取り・データ化)できるのか?」

という疑問に対する本記事の結論は、

「最新のAI-OCRでは、従来のOCRでは対応できなかった『非定型文書(フォーマットが決まっていない帳票などの文書)』を処理できる」です。

ただし、すべてのAI-OCR製品がどんな書類でも100%処理できるわけではないので、導入を検討している場合は「何がどこまでできるのか」を詳しく知っておく必要があります。

本章では、AI-OCRでの非定型文書処理について知っておかなければならない基礎知識を、以下の4つの視点から解説します。

  • なぜAI-OCRで非定型文書が処理できるのか?従来型OCRとの仕組みの違い
  • AI-OCRの処理精度はどのくらい?
  • AI-OCRで処理できる文書・できない文書の違い
  • AI-OCRで非定型文書の処理に成功した事例

1-1. なぜAI-OCRで非定型文書が処理できるのか?従来型OCRとの仕組みの違い

そもそも、なぜAI-OCRでは従来のOCRではできなかった非定型文書の処理ができるのか、それはAI技術によって従来のOCRではできなかったレイアウトの予測ができるようになったためです。

【従来型OCRとAI-OCRの仕組みの違い】

従来のOCR最新のAI-OCR
どの位置に何が書かれているのか、レイアウトの予測ができない
→読み取る書類の座標(位置)設定を事前に行わなければならず、決まったフォーマットの文書しか扱えない
どの位置に何が書かれているのか、AIが文脈から読み取り予測する
→座標指定をしなくても読み取り・データ化が可能になり、非定型文書が処理できるようになった

この仕組みの違いについて理解するために、まずは従来のOCRとAI-OCRとでは何が違うのか、両者の根本的な仕組みから確認しましょう。

OCR(Optical Character Recognition/Reader)とは、紙に印字された文字や画像データのテキストを読み取りテキストデータとして保存する技術のことです。

従来のOCRは、読み取った画像を主に以下の2つのステップで処理してテキストデータに変換します。

  • レイアウト解析:画像内の「文字部分」と「画像部分」を分離し、文字がどう配置されているかを解析する
  • 文字認識:切り出した文字の塊をさらに一文字ずつに分解し、線の形や交差点などの特徴を内部の文字データベースと照合して文字を特定する

このようなOCRの読み取り技術には限界があり、「ここは画像」「これは文字」といった分類はできても、「この位置に書かれている文字が『金額』や『日付』を意味している」ということまでは特定できません。

そのため、人間があらかじめ「左から〇cm、上から〇cmの枠内にある文字を読み取る」という座標指定(テンプレート設定)を行う必要があり、結果として決まったフォーマットの定型文書しか取り扱えませんでした。

このOCRの技術に、AIの深層学習(ディープラーニング)などの技術を導入することによって、処理精度をより高めたものがAI-OCRです。

AIにあらかじめ大量の文字データを学習させ、さまざまな文書の特徴・パターン・規則性を理解することで、人間に近い複雑な判断や文脈の分析が可能になりました。

【AI-OCRによる非定型文書処理のイメージ】

AIが書類に書かれている言葉の意味(「請求金額」「合計金額」などのキーワード)や全体の文脈を自律的に判断するため、事前の座標指定をしなくても、フォーマットがバラバラな非定型文書を自動でデータ化できます。

ただし、ここで注意しなければならないのが、「非定型文書に対応できないAI-OCR製品もある」ということです。

現在普及している多くのAI-OCRは、従来のOCRと同様に文書のフォーマットに合わせて座標設定する必要があり、非定型文書の処理を苦手としています。

つまり、「バラバラなフォーマットの文書を読み取り・データ化できる」というのは、一部の最新技術を導入したAI-OCR製品に限られます。

これこそが、本記事において「最新のAI-OCRなら非定型文書の処理を可能」と主張する根拠です。

1-2. AI-OCRの処理精度はどのくらい?

AI-OCRの処理精度については、以下の2つの軸で見る必要があります。

  • 文字認識精度:一文字ずつ正しく読み取れるかの精度
  • 位置の特定精度:文書のどこの位置に文字が書かれているのかを正しく認識する精度

それぞれの精度は具体的にどのくらいか、精度を測る基準にはどのようなものがあるか、AI-OCRと従来のOCRを比較した以下の表をご覧ください。

【AI-OCRと従来のOCRの処理精度比較表】

AI-OCR従来のOCR
文字認識精度高い(90%以上)※低い(10%〜70%程度)
文字を読み取る仕組み文脈も参考にして認識1文字単位で文字を認識
乱筆などの手書き文字読み取れる※読み取れない
罫線と被った文字読み取れる※読み取れない
位置の特定精度高い低い
読み取り場所や項目の指定不要(自動抽出)必要
様式が異なる文書の読み取り得意不得意
読み取った後のデータ変換自動で連携可能手作業で作業が必要

※数値は一般的な市場の傾向を示す目安であり、個別の製品仕様や利用環境によって異なります

AI-OCRの処理精度は、文字認識精度が90%以上・位置の特定精度は数値化できないものの従来のOCRよりも高い、というのが一般的です。

つまり、AI-OCRで非定型文書を正しく処理できるかどうかについては「正しく処理できる可能性は高いが100%ではない」と認識しておくと良いでしょう。

1-3. AI-OCRで処理できる文書・できない文書の違い

AI-OCRで処理できる文書は、以下のようなものが代表的です。

  • フォント埋め込みのないPDF
  • 癖のある手書き文字
  • はみ出し文字
  • ゴム印
  • 白抜きなど加工された文字

従来のOCRで読み取れなかった手書き文字や欄からはみ出した文字も、AIが学習したデータを基に解析します。

【AI-OCRで処理できる文書のイメージ】

反対に、以下のような文書はAI-OCRであっても処理できない可能性が高いといえるでしょう。

  • 画像データの画質が悪すぎる
  • 人間の目でも読み取れない手書きの癖字
  • レイアウトが複雑すぎる(複雑な結合や複数行にまたがる明細など)
  • 処理の要求が複雑すぎる(社内特有のルールによる分類をしてほしい・社員にしかわからない特殊項目があるなど)

このように、「人間の目で見て認識できるかどうか」というのが、AI-OCRで読み取れる・読み取れないの一般的な目安です。

1-4. AI-OCRで非定型文書の処理に成功した事例

AI-OCRで非定型文書の処理に成功した事例には、次のようなものがあります。

【医療・ヘルスケア分野サービス業 A社の事例】

医療・ヘルスケアのコーチングサービスを提供するA社は、顧客の医療データを管理するバックオフィス業務において、人手不足とスタッフの負担の大きさに悩みを抱えていました。

紙やPDFの医療データは、レイアウトが複雑でフォーマットもバラバラであったため、手入力とダブルチェックの作業に1件あたり100分もの時間がかかるケースもありました。

AI-OCRを導入したところ、バラバラだった医療データの自動処理に成功。

特に100以上の項目からなる健康診断書は、AIが項目を自動で抽出し、処理時間は最大7割削減となりました。

入力ミスなどのヒューマンエラーも抑制され、スタッフの働きやすさ向上にもつながっています。

【OA機器の保守・販売業 B社の事例】

2つめは、OA機器の保守・販売を手掛けるB社の成功事例です。

同社では、作業完了報告書や口座振替依頼書の入力作業を自動化したいという理想があったものの、書類にゴム印や枠をまたいで記載された文字が含まれていることから、従来のOCRでは読み取れないという課題がありました。

AI-OCRの導入によりこれらの問題が解消され、作業工数が1割削減されたほか、一次チェックをAIが代替することにより入力スタッフの心理的負担が軽減されました。

このように、AI活用によって従来のOCRではできなかった非定型文書の処理が可能になったケースは数多くあり、得意分野は製品によって異なります。

重要なのは、一般的なAI-OCRの傾向を知ることよりも「自社が今扱っている特殊な書類を、実務で使えるレベルで自動化できる製品はどれか」を見極めることです。

自社にとって最適なツールを見つけるために、次章では非定型文書の処理に強い主要AI-OCR製品の特徴を分かりやすく比較・解説します。

出典:株式会社Cogent Labs(https://www.smartread.jp/case/wellness/)

出典:株式会社リチェルカ(https://recerqa.com/column/scan-case001/)

2. 非定型文書対応のAI-OCR3製品を比較

非定型文書対応のAI-OCRにはさまざまなものがあり、読み取り技術の高さ・対応できる範囲の広さは製品によって異なります。

導入する上で最も重要な「自社の非定型文書を処理できる製品はどれか」は実際に検証してみなければわからないため、複数の製品を比較して候補を絞ることが重要です。

そこで本章では、当社が厳選した3つの非定型文書対応AI-OCR製品を比較しながら解説します。

【比較するおすすめ製品】
・SmartRead:汎用性の高さ重視の企業におすすめ
・OPTiM 文書管理 with AI-OCR:読み取った書類の管理台帳化におすすめ
・RECERQA Scan:複雑な形式の文書を自動処理におすすめ

【比較項目】
・料金プラン
・機能
・対応可能な非定型文書
・トライアルの有無
・特徴

見積もりやトライアルを利用する製品の選定に、ぜひお役立てください。

2-1. 汎用性の高さ重視なら「SmartRead」

出典:「SmartRead | 次世代AI OCRで文書のデータ化をもっと簡単に。」(SmartRead)(https://www.smartread.jp/)

SmartReadの基本情報
料金プラン【スモールプラン】33,000円/月(税込)
【スタンダードプラン】88,000円/月(税込)
【エンタープライズプラン】220,000円/月(税込)
【オンプレミスプラン】220,000円/月(税込)
機能・自動仕分け
・手書き文字読み取り
・システム連携(基幹システム・RPA)
対応可能な非定型文書勤怠管理表/申込書・ハガキ/注文書/アンケート/申請書/不動産関連書類/口座振替依頼書/請求書/預金通帳/給与支払報告書 ほか
トライアルあり(500枚まで)
特徴(他製品との比較ポイント)取り扱う書類の種類が幅広いため、「まずは何でも読みたい」という企業向け。高い文字認識力・表認識技術・自動仕分け機能を活かし、複数フォーマットが混在した書類のデータ化を効率化できる

※2026年5月現在の情報です。

SmartReadは、大手金融・官公庁を含む豊富な導入実績を持つ、国内老舗のAI-OCRです。

SmartReadの強みは、幅広い種類の非定型文書を処理できる「汎用性の高さ」にあるといえます。

定型・非定型どちらの書類にも強く、請求書や注文書といった非定型帳票はもちろんのこと、申し込みハガキや預金通帳まで、手書き・活字を問わず読み取り可能です。

取り込んだ文書データはAIにより種類別に自動仕分けされるため、数多くのフォーマットがバラバラな書類を「とにかく全部まとめて処理したい」といった企業におすすめします。

>>SmartReadの公式ページはこちら

2-2. 読み取った書類の管理台帳を自動作成するなら「OPTiM 文書管理 with AI-OCR」

出典:「AIが文書管理のリスクとコストを大幅削減」(OPTiM 文書管理 with AI-OCR)(https://www.optim.co.jp/document/)

OPTiM 文書管理 with AI-OCRの基本情報
料金プラン要問い合わせ(文書の件数・ストレージ容量に合った最適なプランを提案)
機能・文書の台帳管理
・自動分類
・関連文書の紐づけ管理
対応可能な非定型文書注文書/発注書/納品書/顧客アンケート/稟議書/社外申請書/診療情報提供書 ほか
トライアルあり
特徴(他製品との比較ポイント)書類の「解析」から「整理」までを自動化したい企業向け。LLM-OCRにより、どんなフォーマットの文書もデータ入力・台帳化・関連書類の紐づけが自動で行える

OPTiM 文書管理 with AI-OCRは、株式会社オプティムが提供する、AI・LLM技術を活用して社内文書のデータ化と一元管理を行うクラウドサービスです。

単に書類の文字をデータ化するだけのツールではなく、「文書管理システム」としてそのまま社内で保管・検索・運用できるという特徴があります。

AI-OCRで読み取った手書きの非定型文書などを、AIが文脈を理解して自動でフォルダに分類し、指定情報の自動データ抽出・台帳化ができるため、書類のデータ化から探す手間の削減までをワンストップで叶えることが可能です。

以上のことから、定型・非定型を問わず社内のあらゆる書類を台帳化して

  • 管理台帳の入力業務を自動化したい
  • 「何の文書がどこにあるか」をいつでも呼び出せる状態にしたい

といった企業におすすめします。

>>OPTiM 文書管理の公式ページはこちら

2-3. 複雑な形式の文書をエラーなく自動処理するなら「RECERQA Scan」

出典:「非定型帳票に特化した生成AI-OCR RECERQA Scan」(RECERQA Scan)(https://recerqa.com/services/scan)

RECERQA Scanの基本情報
料金プラン要問い合わせ
機能・スマート文字抽出
・内容要約
・他言語OCR
・ドキュメント分析
・データ整形・加工
対応可能な非定型文書受発注関連帳票/製品カタログ/健康診断書/見積明細/商品規格書/審査・本人確認書類 ほか
トライアルあり
特徴(他製品との比較ポイント)複雑なフォーマットの文書を少ない修正で処理したい企業向け。位置特定・文字抽出の精度が高く、他社では読み取れなかった複雑な書類でも座標指定せずに欲しい情報が抽出できる

※2026年5月現在の情報です。

RECERQA Scanは、10年にわたるOCR研究に最新の生成AIを融合した、次世代型のAI-OCRです。

位置特定・文字抽出の精度の高さが強みで、複雑な表形式の構造化に強く、

「単位をmg に統一して」

「Web検索をした結果と突合して」

といった、難易度の高い要求にも対応します。

以上のことから、

  • 複雑かつ高難易度な処理を、できるだけ人の手を使わず自動化したい
  • 過去に他のAI-OCRを試したが、エラーが多く定着しなかった経験がある

といった企業におすすめの製品です。

>>RECERQA Scanの公式ページはこちら

3. AI-OCRの導入で失敗しないための4つのポイント

続いては、AI-OCRの導入で失敗しないための4つのポイントについて解説します。

  • 「本当に導入するべきか」を吟味する
  • 自社で使用している文書の種類・件数を把握しておく
  • 人間による確認・修正作業をあらかじめ業務フローに組み込んでおく
  • 複数の製品でトライアルを行う

AI-OCRを導入すると、現場の業務フローやスタッフの配置など、さまざまな仕組みが変わります。

「せっかく導入した製品が思い通りの働きをしてくれなかった」と後悔しないために、導入を進める前に上記の4点をチェックしておきましょう。

3-1. 「本当に導入するべきか」を吟味する

AI-OCRの導入で失敗しないためにまず行うべきことは、製品の選定の前に「そもそも本当にAI-OCRを導入するべきなのか」を吟味することです。

自社の状況を冷静に分析した結果、「今は導入しないほうが良い」という結論に至るケースは決して珍しくありません。

一番避けたいのは、現状の課題をなんとかしようと焦るあまり、AI-OCRの導入そのものが目的化してしまうことです。

具体的に何をするかというと、以下のように「起こりうる失敗のリスク」と「成功の基準」を徹底的に洗い出しましょう。

【AI-OCRを本当に導入すべきか吟味するために洗い出す要素(一例)】

起こりうる失敗のリスク成功の基準
コスト面の失敗
システム費用に対して、削減できる作業時間(人件費)が見合わず赤字になる
導入から〇年以内に投資した費用を回収できる
スタッフがツールを使いこなせない
操作や設定が難しく、結局これまでの手入力に戻ってしまう
製品のトライアル期間内に担当スタッフ全員が問題なく操作できるようになり、現場へスムーズに定着する確信が持てる
できると思っていた処理ができない
自社の特殊な書類レイアウトに対応できず、エラー修正の手間が増える
・自社の書類が問題なくデータ化できる
・修正が必要になる場合は、修正作業が月〇時間以内に抑えられる

このように、何をもって成功とするか・成功の見込みは十分にあるかを吟味し、失敗のリスクが高ければ導入しないというのも一つの選択です。

もし自社だけで導入すべきか迷う場合は、成功の基準や陥りたくない失敗を明確な数字を用いて資料にまとめ、ベンダー(開発元)に相談してみることをおすすめします。

AI-OCRはあくまで手段の一つです。

まずは「本当に自社に必要なのか」を商談前にシビアに見極めることから始めましょう。

3-2. 自社で使用している文書の種類・件数を把握しておく

自社で使用している文書の種類・件数を把握しておくというのも、AI-OCRの導入で失敗しない重要なポイントです。

事前にこれらを確認しておくことで、多くのベンダーが提供している「トライアル(読み取り検証テスト)」を最大限に活用できるようになり、導入後の「思ったように書類が処理できなかった」というミスマッチを減らすことができます。

具体的には、以下のステップで準備と検証を進めていきましょう。

自社で使用している文書の種類・件数を把握するステップ
STEP1.準備実際にAI-OCRで処理したいフォーマットがバラバラな文書を集め、種類別に分けておく
STEP2.検証トライアルを申し込み、読み取りやデータ化が要求どおりできるか・1件あたりの処理時間を検証する

テストしたすべての文書が問題なく処理できれば、その製品は「自社に最適化されたAI-OCR」であると言えるため、安心して本契約へと進めることができます。

万が一、一部の書類が思った通りに処理できなかった場合は「月間の処理件数が最も多い書類」にターゲットを絞り、その書類の読み取り精度が最も高い製品を選ぶのも賢い戦略です。

現場で最も負担の大きい業務を自動化できるだけでも、全体の作業効率は十分に向上します。

3-3. 人間による確認・修正作業をあらかじめ業務フローに組み込んでおく

人間による確認・修正作業をあらかじめ業務フローに組み込んでおくというのも、AI-OCRの導入で失敗しないためのポイントです。

AI技術の進歩により、AI-OCRの文字認識精度・位置の特定精度は劇的に高まっているとはいえ、決して100%ではありません。

つまり、最新のAI-OCRであっても人の手を一切介さない「完全自動化」を期待してしまうと、思ったような時間削減・コストカット効果が得られないリスクがあるため注意が必要です。

以下の例を参考に、人間が行わなければならない作業を洗い出し、AI-OCR導入後の業務フローに組み込んでおきましょう。

人間が行わなければならない作業の一例
操作方法の習得導入する製品の使い方を覚える(研修やレクチャーの実施)
AIへの指示(プロンプト)作成非定型文書から正しくデータを抽出するための、AIへの指示文やルールの作成
書類のアップロード紙の書類のスキャンや、データ化したいファイルのシステムへの取り込み作業
出力データの確認AI-OCRが読み取ったデータに間違いがないか、人の目で確認する作業
エラー修正・データの整形読み取りミスがあった場合の修正や、外部システムへ取り込むためのデータ体裁の調整作業

新しいシステムやツールを導入する際、現場は少なからず混乱を伴うものです。

しかし、「最初から人の手による確認・修正が必要である」という前提で業務フローを組んでおけば、現場の心理的なハードルも下がり、比較的スムーズに実務へと定着させることができます。

3-4. 複数の製品でトライアルを行う

AI-OCRの導入で失敗しないためには、複数の製品でトライアルを行い、比較検討することも効果的です。

一つの製品だけを試して決めるのではなく、複数の製品を並行して試すことで、以下のようなポイントをシビアに比較できます。

AI-OCRの製品を比較するポイント
・自社で取り扱う書類を要求通りに処理できるか
・エラーが出た際の修正手間は許容範囲に収まるか
・実務の運用に耐えうる処理速度が出ているか
・現場スタッフにとって直感的に使いやすい操作性か

これらを総合的に評価し、費用対効果(ROI)をしっかりと試算した上で、最も自社にマッチする製品を選び抜きます。

複数の製品を同時に検証・比較するのは多少の手間がかかりますが、

「社内一の大プロジェクトとして絶対に失敗したくない」

「導入効果を最大限に高めたい」

とこだわるのであれば、失敗を回避するための「最後の一手」として、複数製品でのトライアルをぜひ実践してみてください。

4. どんな非定型文書も高精度でデータ化・管理する「OPTiM 文書管理 with AI-OCR」

「できるだけ人の手を介さずフォーマットがバラバラな非定型文書の入力・管理作業を自動化したい」

「請求書だけでなく、図面やマニュアルなど社内のあらゆる書類をデータ化したいが、従来のAI-OCRでは対応しきれない」

そんな方にこそおすすめしたいのが、あらゆる書類をLLM(生成AI)で解析・台帳化できる「OPTiM 文書管理 with AI-OCR」です。

本記事内でお伝えした通り、非定型文書のデータ化における最大の課題は、

  • 特殊なレイアウトでエラーが生じる
  • 座標指定が必要になる

という点にあります。

このリスクを根本から解決し、「どんな書類でもアップロードするだけ」の環境を実現するのが本製品です。

OPTiM 文書管理 with AI-OCRは、単なる文字認識ツールではなく、特許取得済みの「AI契約書解析技術」と、高精度な法人向けLLMを掛け合わせたハイブリッドなシステムです。

請求書や見積書といった一般的な帳票はもちろん、CADなどの設計図面、屋外広告物許可申請書、営業車走行記録、さらには接客マニュアルや会議録まで、定型・非定型を問わず情報抽出し、管理台帳を作成してくれます。

【OPTiM 文書管理 with AI-OCRによるフォーマット解析イメージ】

「面倒な事前設定をなくし、社内のあらゆる紙業務を圧倒的な精度でデータ化・台帳化したい」という方は、ぜひこの機会にOPTiM 文書管理 with AI-OCRをご活用ください。

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5. まとめ

最後に、本記事の重要ポイントをおさらいします。

▼AI-OCRでの非定型文書処理に関する基礎知識

・AI-OCRによる非定型文書の読み取り・データ化は、「最新技術を取り入れた製品であれば可能」
・AIの深層学習などの技術を導入することにより、従来のOCRではできなかった「文字のレイアウト(位置・座標)の予測」ができるようになった

▼おすすめの非定型文書対応のAI-OCR製品

・SmartRead:汎用性の高さ重視の企業におすすめ
・OPTiM 文書管理 with AI-OCR:読み取った書類の管理台帳化におすすめ
・RECERQA Scan:複雑な形式の文書を自動処理におすすめ

▼AI-OCRの導入で失敗しないためのポイント

・「本当に導入するべきか」を吟味する
・自社で使用している文書の種類・件数を把握しておく
・人間による確認・修正作業をあらかじめ業務フローに組み込んでおく
・複数の製品でトライアルを行う

本記事の内容が、貴社の業務効率化や負担軽減の一助となりましたら幸いです。

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