OPTiM お役立ち情報
公開日: 2025/10/27

AIカメラとは?基本機能や種類、業種別の活用事例までご紹介

1. AIカメラとは?基本と仕組み

AIカメラとは、従来の防犯カメラにAI(人工知能)を組み合わせ、映像をリアルタイムに解析して「人物・物体・行動」などを自動で認識するカメラのことです。
防犯や安全管理だけでなく、来店分析・業務効率化・品質管理など、さまざまな分野で導入が進んでいます。

AIカメラが注目される背景には、以下のような要因があります。

  • 人手不足による監視・分析業務の自動化ニーズ
  • DX(デジタルトランスフォーメーション)推進によるデータ活用の重要性
  • 感染症対策や安全意識の高まりによる非接触型の見守り・管理需要

1-1. 従来型カメラとの違い

AIカメラは、単なる映像記録装置だった従来型カメラと異なり、自動で解析・判断・通知まで行えるのが大きな特長です。

項目 従来のカメラ AIカメラ
主な機能 映像の記録・再生 映像の記録に加え、リアルタイムでの解析・判断
分析能力 人の目や後追い確認による分析 AIによる画像解析(人物・物体認識、行動分析など)
検知・通知 異常を人が目視確認 異常行動をAIが自動検知し即時通知
活用例 録画・監視 防犯、小売店の来客分析、工場の品質管理、介護施設の安全確認など
主なメリット シンプルな記録・監視 業務効率化、安全性の向上、トラブルの未然防止

1-2. 導入のメリット

人件費削減

人が常時監視しなくても、AIが自動で異常を検知・通知。
防犯・警備・入退室管理などの運用コストを削減できます。

安全性向上

不審行動や危険エリアへの侵入をリアルタイムで検知し、即時にアラート。
事故やトラブルを未然に防ぎ、現場の安全を高めます。

定量マーケティング

来店者数・属性・動線・滞在時間などをデータ化し、マーケティング施策の検証や店舗レイアウトの最適化に活用できます。

1-3. 導入のデメリット

導入にコストがかかる

AIカメラ本体に加え、クラウドや通信環境の整備が必要。
初期費用・月額費用ともに通常カメラより高めです。

情報漏洩等のリスクあり

人物を識別するデータを扱うため、プライバシー侵害やデータ流出のリスクがあります。
匿名化処理・暗号化・アクセス制限など、適切な運用体制が不可欠です。

2. 何ができる?主な活用シーンや機能について

AIカメラでは、以下のような多様な機能を活用できます。

主な機能一覧
  • 人数カウント・属性推定(年齢・性別など)
  • 滞留時間測定・ヒートマップ生成
  • 侵入・転倒・徘徊などの異常行動検知
  • 表情分析・感情認識
  • 不良品検出・動線解析

2-1. 防犯・万引き対策とアラート運用

不審行動をAIが自動検知し、管理者へ即時通知。
従来の監視よりも迅速な対応が可能です。
i-PRO株式会社「i-PROシリーズ」や株式会社アジラ「AI Security」などは、AI行動解析モデルを搭載しています。

2-2. 来店分析・ヒートマップ・人流解析

セーフィー株式会社の「 Safie One 」では、来店客の属性や滞在時間を自動集計。
ヒートマップで人気エリアや導線を可視化し、マーケティング施策に活かせます。

2-3. 製造の不良検知とライン監視

製造ラインで製品を自動検査。
AIが不良品や異常動作を即座に識別し、品質維持と生産効率化に貢献します。

2-4. 建設現場・施設の安全管理

建設現場では、ヘルメット未着用や立入禁止区域への侵入を検知。
施設では混雑度や人流を可視化し、利用者の安全確保に役立ちます。

3. AIカメラの主な種類と選び方

AIカメラは、映像の解析をどこで行うかによって「エッジAIカメラ」「クラウドAIカメラ」「ハイブリッドAIカメラ」に分類されます。

3-1. 種類別の違いと導入事例

特性 エッジAIカメラ クラウドAIカメラ ハイブリッドAIカメラ
リアルタイム性 高い 低め 高い
プライバシー保護 高い(映像をローカル処理) 低め 高い(解析結果のみクラウド送信)
データ転送量 少ない 多い 中程度
データ処理能力 限定的 高い 高い(クラウド補完)
ネットワーク依存性 低め 高め 中程度
拡張性 限定的 高い 高い
セキュリティ カメラ内で処理可能 クラウドサービス依存 分散処理で高い安全性
オフライン利用 可能 不可 一部可能
リモートアクセス 限定的 可能 可能
エッジAIカメラ

カメラ内部でAI解析を行うタイプ。通信量が少なく、リアルタイム性に優れます。
例:i-PRO株式会社 「i-PROシリーズ」、株式会社アジラ「AI Security」

クラウドAIカメラ

映像をクラウド上で解析するタイプ。拡張性と一括管理に優れます。
例:セーフィー株式会社「Safie One」

ハイブリッドAIカメラ

エッジで即時解析しつつ、クラウドで長期データを分析。
例:OPTiM「OPTiM AI Camera Enterprise」

3-2. AIカメラを選ぶ際のポイント

  1. 目的を明確にする 防犯、行動分析、品質検査など、用途によって最適なタイプは異なります。
  2. リアルタイム性の必要度 即時対応が必要な現場はエッジ型、データ分析重視ならクラウド型が有効です。
  3. 通信環境と運用コスト 通信容量やクラウド利用料を含めたコストを考慮しましょう。
  4. プライバシーとセキュリティ 個人情報保護の観点から、匿名化・暗号化対応が重要です。
  5. 将来の拡張性 AIモデルの追加や他システムとの連携可能性も確認しましょう。

4. 「OPTiM AI Cameraシリーズ」導入事例

小売業における導入事例

株式会社ケシオン 様(one×one新宿ミロード店)

広告代理店のケシオンが運営する「one×one 新宿ミロード店」では、AIカメラを活用したOMO店舗として、棚ごとの来店者データを可視化。

AIが年齢層や興味関心を解析し、出店者へマーケティングデータをフィードバックしています。オンラインとオフラインを融合した新たな販売モデルを実現し、広告・EC施策の効果測定にも活用可能な、次世代小売のショーケースです。

株式会社ケシオン 様 | 導入事例

日本電気株式会社(NEC)様/イオンモール宮崎「みやざきスポーツ&健康フェスタ」

「OPTiM AI Camera」を活用したwithコロナ時代の混雑可視化ソリューションを実証。会場の来場者をAIがシルエット化し、「空いている/やや混んでいる/混んでいる」を3段階で表示。視認性とプライバシー保護を両立した仕組みにより、利用者は安心して行動できる環境を実現しました。イベント運営や公共施設での“安心・安全な人流管理”モデルとして注目されています。

日本電気株式会社(NEC)様 | 導入事例

オフィスビル・ホテルにおける導入事例

三井不動産株式会社 様(中之島三井ビルディング)

大規模リニューアルに合わせて「OPTiM AI Camera Enterprise」を導入し、食堂・共用部の混雑や滞留をダッシュボードで可視化。入店者数やエリア別利用傾向を把握し、利用時間帯の分散や動線改善に活用。テナント向けに空席状況をオンライン提供するなど、オフィス運営の効率化とワーカー体験の向上を両立する不動産テックの先進事例です。

三井不動産株式会社 様 | 導入事例

ホテルマークワン様

「OPTiM AI Camera」を導入し、ホテル朝食会場の混雑状況をリアルタイムに可視化。宿泊客は客室テレビのQRコードから混雑度を確認でき、空いている時間帯を選んで利用できる仕組みを構築しました。匿名化された映像表示によりプライバシーを守りつつ、顧客アンケートでも「気の利いた機能」と好評。混雑回避と顧客満足度向上を両立したホテルDXの好事例です

ホテルマークワン様 | 導入事例

5. 「OPTiM AI Cameraシリーズ」導入の流れ

「OPTiM AI Cameraシリーズ」は、「OPTiM AI Camera」は最短2日、「OPTiM AI Camera Enterprise」も最短6週間ほどで導入可能です。

導入プロセスは以下の4ステップで進行します。

導入プロセス:提案、環境設計、導入、運用の4段階を示す図

5-1. ご提案・ご検討

まずは、業務上の課題や目的をヒアリングし、AI導入の方向性を明確にします。
実際の運用イメージを掴んでいただくために、デモやサンプル画面のご紹介も行います。

5-2. ハードウェア環境設計

既存カメラ環境の調査を行い、必要に応じてカメラの増設や設置位置の設計を実施します。
また、解析対象エリアに応じたハードウェア構成もご提案します。

5-3. システム導入

現地への機器設置と同時に、OPTiM Edgeおよびクラウド環境との接続を設定します。
システム全体がスムーズに連携するよう、エッジデバイスとクラウドの動作確認を行います。

5-4. 運用開始

導入後は、解析結果の活用や設定の微調整を行いながら運用を開始します。
お問い合わせやサポートにも迅速に対応し、安定した運用をサポートします。

課題のヒアリングから運用開始までワンストップで支援し、迅速な人流解析環境の立ち上げを実現します。

5-5. 料金プランの特徴

「OPTiM AI Cameraシリーズ」は導入規模や目的に合わせた3つのパッケージをご用意しています。

「OPTiM AI Cameraシリーズ」は導入規模や目的に合わせた3つのパッケージ

  • OPTiM AI Camera:基本的な人流解析機能を搭載。小規模施設向け。
  • OPTiM AI Camera Enterprise:複数拠点の統合管理が可能。中〜大規模施設向け。
  • OPTiM AI Camera Analytics:高度なデータ分析機能を搭載。マーケティング活用に最適。

6. 「AIカメラ」に関するよくあるご質問

Q:AIカメラの一般的な料金とは?
A:機能や用途によりますが、1台あたり月額5,000〜20,000円、初期費用は数万円程度が目安です。

Q:AIカメラのリスクとは?
A:プライバシー侵害、誤認識による誤報、データ漏洩の可能性などがあります。
適切な権限管理と暗号化で安全に運用することが重要です。

7. まとめ

AIカメラは、防犯や安全管理だけでなく、店舗運営・製造ライン・施設運用など、あらゆる現場の効率化とデータ活用を支えるテクノロジーです。
リアルタイム分析によって「見える化」されたデータは、ビジネスの新しい意思決定を支える重要な資産になります。

導入の際は、目的に応じたカメラのタイプや運用体制を検討することが大切です。
もし「混雑可視化」や「安全管理」「来店分析」などに課題をお持ちの場合は、ぜひ 「OPTiM AI Cameraシリーズ」の導入をご検討ください。
AIの力で現場の課題を解決し、よりスマートな運営を実現します。


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