OPTiM

小売×ITプロジェクト

AI・IoT技術を用いて店舗マネージメントの未来を変える

PROJECT MEMBER

(写真左から)

プラットフォーム事業本部
事業責任者
「OPTiM Cloud IoT OS」、AI・IoT関連の新規サービス全般の全体責任者
山本
プラットフォーム事業本部
プリセールス
「Smart Retail Management」を含む、AIストアの事業立ち上げから店舗出店等、小売事業全体の統括マネージメント、サービス構築の責任者
鈴木

INTRODUCTION

社会環境が大きく変化する中、小売業界では労働力不足、顧客ニーズの多様化とそれに伴う販売スタイルの変化といった課題が浮き彫りとなっている。そうした時代における小売業の新たなスタイルを提案すべく今年の4月2日にオープンしたのが無人店舗「モノタロウ AIストア」だ。ここではAI店舗管理支援サービス「Smart Retail Management」を活用されている。そのプロジェクトの中心となる2人のエンジニアに話を伺った。

AI・IoTを駆使し、小売・流通業界が抱える、
社会的課題を解決へと導く。

まずはプロジェクト発足の経緯から教えてください。
山本

もともと当社では、AI・IoTを用いて農業や医療、水産、製造といった各分野の課題を解決へと導くソリューションサービスを展開しており、その開発や運用を通じてAI・IoTに関する技術やノウハウを蓄積してきました。そうした流れの中で、今回のターゲットとなる小売・流通業界も、少子高齢化による労働力不足や顧客ニーズの多様化はじめいくつもの課題を抱えており、そこに私たちのAI・IoTを活用したソリューションがハマるのではないかという声が以前より社内から上がっていました。

鈴木

そんな折、工業用間接資材※1通信販売最大手の株式会社MonotaRO(以下 モノタロウ)の鈴木社長と当社代表の菅谷が懇談する機会があり、「米国・シアトルでスタートしたレジなし無人スーパー『AmazonGO』のようなことを実現してみよう」と意気投合。当社では、AI・IoTを活用した店舗管理支援サービス「Smart Retail Management」を有しており、それを活用することで比較的短期間で無人店舗を実現できる自信がありました。何よりもこの試みは小売・流通業界に革命を起こすチャンレンジということで、昨年(2017年)の春に「モノタロウ AIストア powered by OPTiM」プロジェクトが本格的に始動することになりました。双方ともにスピード感をもって前進する未来志向の企業だけに、構想からプロジェクト始動までの時間は非常に速かったですね。

「無人店舗の実現」という、これまでにないサービスへの挑戦。

本プロジェクトの概要についてお聞かせください。
山本

モノタロウとの業務提携ということで、ECサイトの「MonotaRO」を実店舗化し、それを私たちオプティムのAI・IoT技術や、「OPTiM Cloud IoT OS」といった自社製のプラットフォームを活用して無人化を実現することがこのプロジェクトの目的です。それによって労働力不足・生産年齢人口の減少といった小売・流通業界が抱える問題の解決策を図ります。それと同時に、カメラをはじめとしたセンサーから取得した情報をAIで解析し、マーケティングや防犯検知などへとつなげていくこともこのプロジェクトの重要な目的だと言えます。

鈴木

無人店舗を実現するにあたってのプラットフォームとなるのが、店舗管理支援サービス「Smart Retail Management」です。これは当社のAI・IoTプラットフォームサービス「OPTiM Cloud IoT OS」を活用し、AIを用いた空席検知などのマーケティングと防犯対策を実施する店舗管理支援サービスで、これに入退店ゲートや店内を撮影するカメラといったセンサー・デバイスを接続し、そこから取得した情報をAIサーバーで解析の上、さまざまな形で可視化を行います。

山本

利用者の識別や決済はスマートフォンアプリ「モノタロウ店舗アプリ」を用いて行います。たとえば、利用者が買い物を行うときは、自分のスマートフォンを使って購入したい商品のバーコードを読み込み、ECサイトと連携して、決済が完了します。こうした今では誰もが持っているスマートデバイスを組み合わせることで、RFID※2などの電子タグを用いたり、カメラの増設などを行うことなく、低コストでキャッシュレス・セルフ決済のしくみを実現することができました。

国立大学佐賀大学構内にオープンした無人店舗の1号店「モノタロウ AIストア powered by OPTiM」

予想を超える反響
「モノタロウ AIストア」のオープン

「モノタロウ AIストア」の実現でどんな反響がありましたか?
山本

「モノタロウ AIストア」は今年の4月2日に国立大学佐賀大学構内のオプティム・イノベーションパーク内にオープンしましたが、世間的に「Amazon GO」によって無人店舗への関心が非常に高まっていることもあって、小売・流通業界のお客様からの反響は想像以上に大きなものがありましたね。実際に視察目的で「モノタロウ AIストア」にご来店くださるお客様は後を絶ちません。
また、モノタロウの実店舗だけに、大学教授や学生の購買データに基づき「痒いところに手が届く」品揃えとなっており、例えば研究用のスポイト一つとっても異なるサイズのものを複数種揃えるなど、非常に好評です。モノタロウさんは、アクセスログやヒートマップ分析などECサイトの中で培った分析ノウハウを豊富に有しており、それを実店舗の運営に反映できることも大きな強みだと言えるでしょう。

鈴木

そうしたお客様の多くが、「とても現実的で検討がしやすい」と評価してくださっています。「Amazon GO」では一つの店舗につき150台ものカメラを用いていますが、「モノタロウ AIストア」では、前述のように決済や利用者の識別にスマートデバイスを用いていますのでカメラは5台で済みます。それだけに低コストで導入が可能であり、同時に「Smart Retail Management」を通じたAI解析により、お客様の業態ごとに最適なマーケティングデータを取り出せるので、「付加価値」という点でも大きなメリットが生まれる。それゆえ、検討を考えているお客様には「今すぐにでも導入できるのではないか」と前向きに検討いただいてます。

山本

他に先んじて先駆的に実際の無人店舗をオープンできたことは、プロモーションの観点から見ても非常に大きなアドバンテージだと言えます。展示会でのデモンストレーションではなく、実際に無人店舗が運営されている訳ですから、いかなるプレゼンテーションよりも雄弁だと言えます。同時に私たちサービス提供側にとっても、やってみなければ見えてこない問題や課題も明確になりますし、これを足がかりに一歩進んだサービスを考えていくこともできます。

現状の課題を克服し、
よりシームレスなサービスの実現を。

現時点で感じる問題や課題については?
鈴木

技術的な観点で言えば、省力化、効率化をさらに詰めていく余地があると思っています。これに関しては、もう少し長い期間の運用データが必要ですね。とにかく現状に満足することなく、入店から決済までをよりシームレスに行うためのたゆまない努力と改善を続けていく必要があります。
反面、カメラとAIを用いて利用者の行動分析を行えるので、たとえ商品を買わない人がいても、棚の前での行動分析をデータ化し、マーケティングに反映させることができるなど、従来のPOS管理では不可能なデータ取得が行えるようになったことは非常に大きな可能性を切り拓くものだと言えます。

山本

「セキュリティの強化」も忘れてはなりません。「モノタロウ AIストア」では、5台のカメラとそれに紐づくAIサーバーにて利用者の行動分析を行っているのですが、それらをさらに発展させ、セキュリティ機能の強化に取り組んで行く必要があると思っています。「モノタロウ AIストア」を使うことでレジ周りを無人化できますから、そこで生まれた人的リソースを防犯に回すという考え方もあります。そんな「人を活かすしくみ」こそが、「モノタロウ AIストア」やそれを実現する「Smart Retail Management」の真骨頂だと言えます。

エッジコンピューティングを駆使し、
新たな時代の小売・流通のかたちを実現。

このプロジェクトによって何が得られたと思いますか?
山本

近年「エッジコンピューティング※3」という新たなテクノロジーが注目されていますが、我々の取り組みはまさにこのエッジコンピューティングそのものであり、そんなエッジコンピューティングを検証する場が得られたことは、プロジェクトチームだけでなくオプティムにとっても非常に大きなノウハウの蓄積へとつながっていくことでしょう。個人的には、このプロジェクトを通じて、これからの小売・流通業界が進むべき道が見えてきたことが一番大きいと思っています。少子高齢化による労働力不足、より強く求められる低コスト化、顧客ニーズの多様化にともなう新たな販売スタイルの模索など、さまざまな問題・課題が浮かび上がっていく中で、「AIストア」が新たな時代の小売・流通のかたちを実現していく――そんな確信を抱いています。

鈴木

山本が述べたような小売・流通業界が抱える多くの課題をこのサービスを通じて解決へと導きつつ、販売・決済・物流までをシームレスに結ぶトータルなサービスへとブラッシュアップさせていきたいですね。また、サービスを考える上でも、これから少子高齢化が加速し、生産年齢人口の減少などがより深刻な社会問題となっていくことを踏まえ、社会にとって真に有意義なものを考え、実現していきたいと思っています。

※1:工業用間接資材とは、製造業の現場における資材のうち、最終製品になる原材料や部品などの”直接資材”を除くすべての資材を指し、切削工具や研磨材などの工作用資材から梱包・補修・清掃・安全・事務用品まで多岐にわたります。

※2:RFID(Radio frequency identification):無線電波を用いてID情報を埋め込んだタグのデータを非接触で読み書きするシステム。

※3:エッジコンピューティング:ユーザーの利用するノートブックパソコンやスマホといった端末の近くにデータ処理を行うサーバーを多数配置し、負荷の分散と通信の低遅延化を図ること。

募集要項

ENTRY

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