Staff Story
#04

研究で培った力を「生きたITスキル」でブーストせよ! 「〇〇×IT」のオプティムで拓く新時代の理系人材活躍の方程式

AIやIoTをはじめとした最先端技術が未来をつくる現代において、理系人材がが活躍できるキャリアとは何だろうか。 研究内容そのものを活かせる道はあるかもしれない。 しかし、それ以上に、研究で培った「思考力」などの根幹部分を活かす道もある。理系学部で学びながらも研究内容に固執せず新たな事に挑戦し続けてきた二人が、変化の時代に理系人材に求められる力・活躍の可能性について語った。

経営企画本部 ディレクター 神谷

経営企画本部 ディレクター 神谷

2018年入社

加茂 倫明氏

加茂 倫明氏

株式会社POL 代表取締役

CHAPTER 1

「心震えるような感覚を大切に」 理系の枠にとらわれないキャリア

まずはお二人の自己紹介をお願いいたします。

神谷: 株式会社オプティムの神谷です。経営企画本部で、採用、育成に評価などの人事領域から業務改革などを担当している、何でも屋です(笑)。

加茂: 株式会社POLの代表の加茂です。理系の学生・大学院生向けの就職活動サイト『LabBase』や、産学連携を加速するナレッジプラットフォーム『LabBase X(クロス)』を運営しています。

お二人とも理系のバックグラウンドを持ちながら、研究分野とは直接的には関連のない仕事に就いていますね。

加茂: そうですね。私は東京大学工学部システム創成学科に属していますが、現在4回目の休学中です。起業は高校時代から考えていました。理系を選んだのは、「経営をやるなら数学を学ぶべき」という経済学の教授だった父のアドバイスがきっかけです。POLを始めたのは大学2年生のとき。研究が多忙で満足に就職活動ができない先輩の話を聞いて、「企業と巡り合うチャンスがあれば、もっと他の選択肢が見つかるはず」と思いました。それで立ち上げたのが『LabBase』です。

「困っている人が抱える問題を解決したい」が仕事の出発点。そこから社会的な意義やユーザーの満足度など、視野が広がっていきました。

神谷: 私の就職活動の原点は、「大学の研究室のアイデアが世に出れば、もっと世界が良くなる」という想いでした。名古屋大学農学部で木材の再利用に関する研究に従事したのちアメリカに大学院留学した際も、研究と社会をつなぐ橋渡し役になりたいとの思いから文理融合型の実践的なプログラムを学ぶことを決断しました。

卒業後は武田薬品工業に入り、環境負荷を減らす様々な取り組みに従事しました。自分が大学時代学んだ領域の実社会での応用を経験出来、非常に充実していました。しかし、元々学ぶ事そのものや成長を実感できる事が好きだった事から、全く別分野である人事に興味を抱くようになりました。大企業に所属し”会社”というものに初めて触れ、「会社の中で人々が輝いて働き、成長していくにはどうしたらいいか」ということが気になってしょうがなかったのかもしれません。

しばらくは環境と人事とで揺れていましたが、最後には人事領域をライフワークにしようと決めました。その決意と共に総合コンサルティングファームの戦略チームに入り、主に組織・人事コンサルティングのプロジェクトに従事しました。その後、ご縁があってオプティムと出会いました。

今でも覚えているのは、全社員が集まる全体ミーティングに参加させてもらった時の事。社長が新しいテクノロジーを使ったサービスのアイデアについて楽しそうに語っていて、それを聞いている社員もそのアイデアに突っ込んだり、笑ったり・・とにかく盛り上がっていました。オプティムの人はみんな新しい事を考える事・挑戦する事が好きなんだなぁと感じましたし、自分もその輪に加わりたいと素直に思いました。その時から少し時間は空いたのですが、最終的にはオプティムで人事がやりたくてコンサルを辞めました。勝手に思いを募らせていたので、運よく受け入れて頂けて良かったです。(笑)

木材の研究から人事まで凄く幅が広いですね。

確かに、振れ幅は大きいですが、個人的には全く違和感ありません。過去の経験に領域を限定するのではなく、常に出会いや心が震えるような感覚を大切にしようと思っていて、その気持ちに素直に従っていたら、ここまで来ていたという感じです。もちろん、未経験の私に様々なチャンスを与えて下さった方々あっての今ですので、みなさまの寛容な心に感謝しています。

CHAPTER 2

研究からの学びを抽象化し 一つ高いレイヤーの視点を持つ

理系の場合、「研究テーマと一致する企業に就職するかどうか」という悩ましいテーマがあります。研究と完全一致する道ではないキャリアを積んできたお二人は、この問題についてどう思いますか?

神谷: 採用担当として感じるのは、研究分野に直結した企業のみに絞ってしまい、自分の可能性を狭めてしまう学生が多いということです。「化学物質の研究してきたから薬品メーカーの研究職を受けてみる」みたいな考え方です。その考え方自体が悪いとは全く思いませんが、活かせる部分はここだけではないはずです。例えば、タンパク質の研究で「この細胞にこの化学物質を与えると、どんな反応を起こすか」という仮説を立て、実験を重ねながら結果を積み上げていったとします。その過程では、化学の専門的な部分だけではなく、仮説思考や着実にPDCAを回す事も学びます。

研究活動で培われたこうした思考法は、ビジネスでも間違いなく使えます。それにもかかわらず、研究テーマと就職する企業でやる事を直接的に結び付けようとする学生が本当に多い。理系人材の根幹にあるポテンシャルを活かせる道が他にもあるのに非常にもったいないと感じます。

加茂: 研究の内容や分野だけでなく、もう一段レイヤーを上げて考えると、就職先を探す視野も広がるのではないでしょうか。理系の武器を生かせるキャリアは、もっとたくさんあるはずです。

神谷: そうですね。実際、学卒の就職活動において研究とぴったりの仕事ができる機会は多くない気がします。研究活動から会得した力を抽象化して捉え直すことが出来れば、自分にはもっと幅広い可能性(キャリアの選択)があると気づけるのではないでしょうか。

CHAPTER 3

理系が持つ「具体的妄想力」と 「科学的思考力」という武器

未経験であっても、未知の分野でも、飛び込んで進んでいく。その上で次のアクションを生み出すのに、理系だからこそ武器になるものはありますか?

神谷: 根本的には、理系と文系で学生の皆様の間に大きな差は無いと思っていますが、先ほど申し上げた思考力の部分をもう一段深堀ると、理系の方は研究活動を通じて「具体的に妄想する力」と「科学的に考える力」を培っている方が多いように感じます。この二つの力は新しい事に挑戦する上で非常に強力な武器になります。

一つ目の「具体的妄想力」ですが、未知な事に挑戦するとき、あたりまえですが、どうなるか分からないが故の怖さがありますよね。その一方で、「それが出来ると今よりもどう良くなるか?」が具体的にイメージ出来ている時は、迷わず飛び込んでいく勇気がわいてくる気がします。

加茂: そうですね。目標やゴールのイメージが具体的であるほうが、ワクワクできるし、実現可能性も高まりますね。

神谷: そうなんです。当社はテクノロジー・サービス・ビジネスモデルで世の中を変えようと、日夜「このテクノロジーを使うとこんな事が出来るよね?」と”変わった後”の世界を妄想しています。その際重要なのは、出来る限り具体的に妄想する事。人々の行動がどう変わり、どんな世界になるのか、を具体的に妄想する。イメージが具体的になればなるほど、自分達自身がワクワクしてくるし、自分事で夢中になって取り組めるようになり、結果として道中の苦難を乗り越える原動力が湧いてきます。

理系の研究では、自身の研究対象がまず具体的にありますよね。私の場合は木材でした。それに対して「もっとこう出来るのでは?」と日々イメージを繰り返しているのではないでしょうか。それを多く繰り返してきた理系の方々はここで言う「具体的に妄想する事」に慣れている人も多い気がします。ちなみに、「妄想」という言葉を使っているのは、本来の辞書的な意味とはズレるとは思いますが、「堅苦しくなく、楽しんでやっている」事を表したいためです(笑)

加茂: 「妄想」と言われると確かに楽しそうですね。二つ目の「科学的に考える力」とはどんな力ですか?

私が大学で研究に従事していた際は、常に「何でこうなった?」「こうなったという事は、何が言えるのか?」「だとしたら、こういう規則性があるのでは?」を考えるように日々先輩・指導教官の方々から鍛えて頂いた気がします。同じように、多くの理系の学生がこの思考を鍛えられているのではないでしょうか。

CHAPTER 4

更に「生きたITスキル」があれば、 活躍のフィールドは無限に広がる

更に、昨今の変化の多い時代を生き残っていくためには、研究で培った素養以外にどんなスキルが求められるのでしょうか?

加茂: これからは業界や分野の壁がなくなっていく時代です。IT業界でいえば、ありとあらゆる業種や分野がITと掛け合わされていく。まさに、「農業×IT」や「医療×IT」など、幅広く展開しているオプティムが良い例です。

個人のキャリアにおいても、同じことがいえます。専門分野に固執していると、取り残されていく可能性がある。専門性を武器として持ちつつ、社会の動きについていけるよう、IT等の未知の分野に飛び込み、楽しみながら学び続けられる人が、これからの時代に伸びていくのではないでしょうか。

神谷: 確かにそうですね。オプティムも常に新しいことに取り組んでいます。未経験の事だらけです。このような環境下では、たとえ未経験でも、自分の頭で思考しながらまずやってみる。そして失敗しても楽しみながら進んでいく事が出来きる人は成長が早い気がします。

加えて、世の中のあらゆるものがITと掛け合わさり新たな価値を生み出している現代においては、「生きたITスキル」を持っている人は圧倒的に強い。「生きたITスキル」とは、自分自身でプログラムが書けてものが作れる事を意味しています。「自分で作れる」というのは本当に強い武器になります。

例えば、ある機器を作り続けてきたメーカーが、AI技術を使った21世紀を描いたマンガのような世界をイメージしたとします。でも世界観はまだぼんやりとしている。もし社内にITスキルがある人がいなければ、外部に頼らざるを得ない。結果、ベンダー探して、契約して、ミーティングで考えを伝えて・・と時間がかかってしょうがない。もしそこに1人でもプログラムが書ける人がいてモックか何かを作る事が出来れば、圧倒的にリアリティが増し検討は一気に前に進むはずです。

当社の場合でも、お客様はAIやIoTの知見を期待して下さっています。その中で、営業でも企画でも、ITスキルが乏しいと技術的な質問が出るたびに持ち帰って開発部門のメンバーに頼らなければいけない。それではお客様の期待に応えられないですし、やってる本人も面白く無いと思います。

もし自身に生きたITスキルがあれば、その場ですぐ回答出来たり、開発メンバーを頼らず自分で手を動かし状況を突破できるかもしれない。「生きたITスキル」という武器があれば、アイデアを実行に移す上での、個の突破力・提供出来る付加価値が圧倒的に高くなります。

確かに「生きたITスキル」があるだけで可能性は広がりますね。 それでは、現時点で「生のITスキル」を持たない学生はどうすればよいのでしょうか?

当社では、この「生きたITスキル」をプログラミング未経験の方にも培って頂こうと、プログラミング未経験の新卒社員向けのIT研修を独自に開発し提供しています。受講者にはプログラミング未経験の理系の方々も多いのですが、ITスキルの成長スピードの速さには本当に驚いています。

研修プログラム自体もよく作り込まれているのですが、研修中・研修後に自然と研修メンバーや同期のエンジニアが一緒に学び合う場を作って、自ら学び合う取り組みをしてくれているのも特徴的です。研修をただ受け身で受講するのではなく、みんなで支え合い・学び・高め合う。オプティムが大切にしている学びの文化を体現してくれていて、本当に素晴らしい方々です。結果として、2019年度新卒でIT研修を受けた方の中には、1年でエンジニアとして一人前と認められるレベルまで成長している人もいます。

研究で培った専門的知識に加え、「具体的妄想力」と「科学的思考力」という思考法としての素養があり、そこに「生きたIT技術力」が掛け合わされば、活躍のフィールドは無限に広がっていくと思います。是非、この世界の広がりを体感して欲しいと思っています。

CHAPTER 5

自分の仕事が社会に大きく良い影響を与えている事を実感できる楽しさ

理系の学生さんを支援している立場として、ファーストキャリアの選び方でなにかアドバイスはありますか?

加茂: まずは先入観にとらわれず、視野を広げて就職先やキャリアのことを考えるといいと思います。例えば、「小さい」「つぶれるかも」というイメージしかないベンチャー企業も、もしかしたら自分にぴったりの出会いがあるかもしれません。

そこで説明会で話を聞いてみるとか、インターンをしてみるとか、少しだけ知ろうとすると企業の具体性が深まります。

その結果、就職活動での行動も変化する。気になる分野は常識的なイメージで終わらせず、近づいてリアルを知ると、より納得のいく就職先に出合えるはずです。

神谷:とにかく「自分の仕事」が「社会に与える大きく良い影響を与えている」事を実感できる事がオプティムで働く最大の魅力です。

オプティムはテクノロジーを使って世の中に大きく良い影響を与える事業を展開しています。言わば、人々の「未来の当たり前」を作っている会社です。その点で世の中の変化に直結する取り組みも多く、「自分がやっている事が、こう世界を変えていくんだ」と感じる瞬間が非常に多いです。また、社内の取り組みを全社員で共有する文化もあり、別チームの活躍も自分事のように一緒に喜べる一体感のある会社だと感じます。

「自分の仕事が世界を良く変えているんだ」と実感できる。これって、そう簡単に得られるものでは無いと思います。また、体感すると分かるんですが、すごく楽しいんです!少なくとも私はその感覚の虜になっています(笑)。学生の皆様にも、是非オプティムでその感覚を味わってほしい。仲間として一緒にオプティムで世の中を変える仕事をしたいと思っています。